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ウェア型生体センサ「hitoe」、医療機関で24時間モニタリング実験を開始-藤田保健衛生大ら

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2017年02月08日 AM11:30

30人・外来通院中の患者30人・入院中の患者30人が対象

藤田保健衛生大学は2月7日、着用することで心拍などの生体情報を取得できるウェア型生体センサ「(R)」(ヒトエ)を活用した「リハビリ患者モニタリングシステム」の有効性を検証する共同実験を開始した。この実験は、東レ株式会社、日本電信電話株式会社()、および株式会社NTTドコモと共同で実施するもの。おおよそ3年以内での実用化を目指すとしている。


画像はリリースより

同実験では、藤田保健衛生大学リハビリテーション部門が同大学病院にて、患者の心拍・様態情報(活動量・位置情報)を24時間モニタリングし、リハビリテーション分野での定量的診療データとしてのhitoeの有効性と可能性を探る。対象患者は、健常者30人、外来通院中の患者30人、入院中の患者30人で、実施期間は6月30日までを予定している。

このhitoeは、東レとNTTが開発した機能素材で、最先端繊維素材であるナノファイバー生地に高導電性樹脂を特殊コーティングすることで、耐久性に優れ、非金属素材でありながら生体信号を高感度に検出できる。体表面にhitoeを密着させることで、心拍数や心電波形、R波の間隔から推定される睡眠データなどの生体情報が取得できる。また、ナノファイバーを使用することで、家庭洗濯への耐久性があり、さらに肌への密着性も上がるため衣服や帽子など人の体に密着した形で生体信号が取得でき、より高感度な測定が可能になる。

高齢者向けスマートホームの開発プロジェクトでも活用を検証

健常者に対する予備検討としては、健常者にリハビリ用hitoeウェアを着た状態で運動をしてもらい、心拍数データを取得すると同時に、呼気ガス分析やSpO2測定を行う。また、歩行中には、歩行速度や距離も計測する。これらの結果から、hitoeから得られたデータが、運動負荷を反映できるかどうかを確認する。

同大学病院リハビリテーションセンターでのリハビリ向上効果の検討としては、リハビリを行う外来患者、入院患者にリハビリ用hitoeウェアを着てもらい、リハビリ中の心拍データ、活動データ(運動中か安静時か、立位か臥位かなどを示すデータ)を取得する。取得したデータは、リアルタイムで表示されるため、適切な運動負荷の練習が行われているか確認するのに役立つと考えられる。また、専用ビューワーを使い、1回のリハビリ中の心拍数・活動の変化や、これまでのリハビリでの心拍数・活動の経過を確認できるため、医師が効果の高いリハビリを立案するのに役立つ。この実験において、hitoeの利用がリハビリプログラムの立案・実行および患者の回復にどのような影響を与えるのか検討する。

さらに、病棟生活などを含めた24時間モニタリングによるリハビリ影響度の評価として、リハビリ科の入院患者にhitoeウェアを着た状態で24時間、通常の入院生活を送ってもらう。患者の活動の変化は、看護師が持つ端末でリアルタイムに確認することができるため、転倒リスクのある患者の活動に早期に気づくことができ、臥床傾向の患者に運動を促すことも可能と考えられる。hitoeの利用が、患者の危険行動の早期確認や、病棟での活動促進につながるかを評価するとしている。

なお、同実験での有効性の確認、検証ののちに、、NTT、ドコモは、リハビリテーション分野でのhitoeを活用したサービス化をめざす。また、今年6月より稼働予定である、実際の団地を舞台に介護ロボット、生活支援機器を備えた「高齢者向けスマートホーム」を開発するプロジェクト「RSH(ロボティックスマートホーム)」においてもhitoeの活用を検証していく予定。

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