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シベプレンリマブ、IgA腎症P3試験で主要評価項目を達成-大塚製薬

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2024年10月25日 AM09:10

FDAブレークスルーセラピー指定の新規APRIL抗体

大塚製薬株式会社と同社米国子会社Otsuka Pharmaceutical Development & Commercialization, Inc.は10月22日シベプレンリマブについて、IgA腎症を対象フェーズ3試験の中間解析結果で主要評価項目を達成したと発表した。

IgA(アイ・ジー・エー)腎症は、慢性腎臓病の原因疾患である慢性糸球体腎炎の1つで、同義語としてBerger(ベルジェ)病などがある。世界的に最も一般的な原発性糸球体腎炎であり、成人における腎不全の最も一般的な原因である。この疾患は10年の平均余命の短縮と関連しており、少なくとも最適化された標準治療にもかかわらず、罹患患者の30%は20~30年以内に腎不全に至る。現在の標準治療は、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)遮断薬と適切な血圧コントロールに基づくものの、腎不全のリスクは依然として高いことが課題となっている。

シベプレンリマブは、IgA腎症の発症と進行に重要な役割を果たすと考えられている免疫細胞増殖因子であるサイトカインAPRIL(A PRoliferation Inducing Ligand)の作用を阻害するヒト化モノクローナル抗体。大塚製薬の子会社である米国Visterra Inc.が創製した。なお、同剤はフェーズ2(ENVISION)試験の良好な結果を受け、IgA腎症を対象に、)よりブレークスルーセラピー指定を取得している。

シベプレンリマブ投与9か月後24時間uPCRベースラインからの変化、プラセボ比較で減少

今回発表されたのは、独立データモニタリング委員会により実施された中間解析。フェーズ3(VISIONARY)試験(NCT05248646)で、主要評価項目であるシベプレンリマブ投与9か月後の24時間uPCR(尿蛋白/クレアチニン比)のベースラインからの変化が、プラセボ群と比較して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある減少を示し、主要評価項目を達成したことが明らかになった。シベプレンリマブの安全性プロファイルは、これまでに報告されたデータと一致していた。

同試験は、IgA腎症における試験では最大となる約530名の成人患者を対象とした多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験。標準治療(最大耐用量のACE阻害薬またはARBに、必要に応じてSGLT2阻害薬を投与)を受けている成人のIgA腎症患者を対象に、400mgを4週間ごとに皮下投与し、プラセボ群と比較してその有効性と安全性を評価している。

2026年初頭P3試験終了予定、米国での早期承認申請へ

なお、今回発表されたフェーズ3試験は、副次評価項目であるeGFR(推算糸球体濾過量)で測定される24か月間の腎機能変化を評価するために継続中。2026年初頭に終了する予定だ。

同社は、今回の良好な中間解析結果に基づき、米国での早期承認申請に向けてFDAと協議を進めていく、と述べている。

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