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サイラムザ、肝細胞がんの二次治療でOS・PFS延長-米リリー

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2018年04月09日 PM01:30

AFP高値を示した肝細胞がん患者が対象

米イーライリリー・アンド・カンパニーは4月4日、原発性肝がんの大多数を占める肝細胞がんの患者に対する二次治療として、「(R)」(一般名:)単剤療法の有効性を検証した第3相試験REACH-2試験のトップライン結果を発表した。

REACH-2試験は、ソラフェニブに不耐、もしくは同剤で治療中や治療後に増悪し、)高値を示した肝細胞がん患者を対象とした、ラムシルマブ群とプラセボ群を比較した二重盲検プラセボ対照第3相国際共同試験。同試験は2015年に開始され、20か国(北米、アジア(日本)、欧州、南米)で292名の患者が登録された。主要評価項目は、全生存期間(OS)で、主な副次的評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、 奏効率(ORR)、QOL、安全性。

一般的な患者群と比較して予後不良なAFP高値患者群

AFPは、肝臓によって胎児期に産生される糖タンパク質で、肝細胞がん、肝芽腫、そして卵巣と精巣の非セミノーマ胚細胞腫瘍など、さまざまな腫瘍によっても産生される。ヒトのAFPは血液検査で、1ミリリットル当たりナノグラム(ng/mL)で測定。AFPレベルが10ng/mL以下が、成人の一般的な数値と考えられている。切除不能な肝細胞がん患者のほぼ半数がAFP高値を示し、AFP高値を示す患者群は一般的な肝細胞がんの患者群と比較して、予後が不良である。

試験の結果、OSとPFSの両方で延長を確認。この試験で認められた安全性プロファイルは、過去のラムシルマブ単剤治療において認められたものと同様であり、また、プラセボ群と比較してラムシルマブ群において5%以上高く発現したグレード3以上の有害事象は、、および低ナトリウム血症だった。なお、同試験の結果については今後、医学学会での発表を予定している。(横山香織)

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