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大学発ベンチャー表彰-京薬大発の「コスメディ製薬」、NEDO理事長賞を受賞

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2016年08月22日 PM01:00

文部科学省と経済産業省は18日、2016年度の「大学発ベンチャー表彰」受賞者を決定したと発表した。新エネルギー・)理事長賞に、貼る微細針(マイクロニードル)の技術を用いた経皮吸収型医薬品、化粧品などを開発する京都薬科大学発ベンチャーの「」が受賞。文部科学大臣賞には、機能性ペプチドの研究成果を生かした医薬品や化粧品等の開発を行う大阪大学発ベンチャーの「」が選ばれた。

大学発ベンチャー表彰は、大学等の成果を生かして起業したベンチャーのうち、優れた企業を表彰すると共に、特に成長に寄与した大学や企業等を表彰し、大学の研究成果を用いた起業、その後の挑戦的な取り組みを一層促すことを目的としたもの。(JST)、NEDOの共催で行われている。

今年度のNEDO理事長賞には、貼る微細針(マイクロニードル)の技術を用いた経皮吸収型医薬品、化粧品などを開発する京都薬科大学発ベンチャーの「コスメディ製薬」が選ばれた。同社は01年に京都薬科大学薬剤学教室から出発し、TTS技術を基盤に、経皮吸収型医薬品、化粧品などの開発からマイクロニードルの実用化までを手がけている。

マイクロニードルは、吸収が難しい薬物を貼るだけで経皮吸収させる革新的技術であり、超微細加工の工業的製造法を確立し、08年に世界で初めてマイクロニードル化粧品を上市。現在、インフルエンザワクチンなど貼るワクチンの開発も推進している。

今回、マイクロニードルが低侵襲の新しい投薬方法として、高い社会貢献と幅広い応用が期待できる技術であると評価。既に化粧品分野で着実な成長を遂げていることから、今後医薬品分野への展開による成長の期待から受賞が決まった。

またファンペップは、13年10月に設立された大阪大学発ベンチャー。同大医学系研究科臨床遺伝子治療学講座、健康発達医学講座で生み出された機能性ペプチドを基盤技術に用い、医薬品、医療材料、化粧品の3分野で新製品の研究開発を行っている。

今回、経験豊かな人材でチームを結成し、阪大の基盤技術から抗菌ペプチドや抗体誘導ペプチドなど、革新的な医薬品を実用化しつつあり、今後の複数シーズの導出実現への期待から、文部科学大臣賞を受賞した。

表彰式は27日16時から、東京有明の東京ビッグサイトレセプションホールで行われる。

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