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代謝、腎疾患領域などに関する医療用医薬品国内市場の調査結果を発表-富士経済

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2015年08月17日 PM01:45

4領域計18品目について、第4回目となる調査結果を発表

株式会社富士経済は8月7日、2年間にわたって国内市場の動向を調査している医療用医薬品について、第4回目となる計18品目の市場調査結果を発表した。この調査結果は「2015 医療用医薬品データブック No.4」にまとめられている。

調査対象は、代謝領域では脂質異常症治療剤、糖尿病治療剤、糖尿病性神経障害治療剤、糖尿病性腎症治療剤など7品目。血液関連疾患では鉄剤、血友病治療剤、その他血液製剤・止血剤の3品目。腎疾患関連では、腎性貧血治療剤、高カリウム血症治療剤・尿毒症治療剤、透析用剤など5本目。泌尿器領域では過活動膀胱・神経因性膀胱治療剤、前立腺肥大症治療剤、性機能改善剤の3品目で、4領域計18品目について調査が行われた。

代謝領域の市場は、脂質異常症治療剤、糖尿病治療剤が中心となっており、脂質異常症治療剤はジェネリック医薬品の影響で縮小が続いているが、糖尿病治療剤はDPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤で拡大を続けていることが明らかになった。今後も新成分が拡大する糖尿病治療剤がけん引し、縮小が続く脂質異常症治療剤も有望開発品による拡大も予想され、2023年には代謝領域市場全体で1兆円を突破すると予測されるという。

代謝、血液関連、腎疾患は拡大の一方、泌尿器領域は縮小を予測

DPP-4阻害剤は2009年の発売以降、新薬が次々と登場している。その市場規模は2014年に2000億を突破しており、既に経口剤の6割弱を占め、今後はDPP-4阻害剤間での競合の激化が予想されるとしている。一方、SGLT2阻害剤は、2014年の発売以降日本糖尿病学会により慎重投与が勧められたことにより市場は静かな立ち上がりとなったが、2015年には長期処方の制限も解禁され、徐々に実績は拡大するとみられる。長期的には、患者数の増加や、、SGLT2阻害剤の拡大により、2023年には6000億円を突破すると同社は予測している。

血液関連疾患では血液製剤が市場をけん引。必要とする患者数の変動は小さいが、希少疾患への適応を図るなど付加価値を高めた製品が好調で、開発品も豊富にあることから今後も拡大が続き、同社の予測では、2020年には血液関連領域市場全体で3000億円を突破すると見られている。

さらに腎疾患領域の製品群は、構成比の高い腎性貧血治療剤が薬価改定の影響などから縮小している一方で、透析用剤、高リン血症治療剤、二次性副甲状腺機能亢進症治療剤が新製品発売や適応拡大などで拡大している。そのため今後も患者数の増加から腎疾患領域市場は拡大するだろうと予想した。

泌尿器領域市場では、前立腺肥大症治療剤と過活動膀胱・神経因性膀胱治療剤の比率が高い。団塊世代の高齢化により患者数の増加が予想されるが、前立腺肥大症治療剤と過活動膀胱・神経因性膀胱治療剤は2018年頃に特許切れを迎える製品があり、以降ジェネリック医薬品の発売によって縮小が予想されている。

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