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日立と日本イーライリリー 放射性医薬品合成設備の販売基本契約を締結

読了時間:約 1分9秒
2014年09月16日 PM04:50

国内でもアミロイドβプラークの可視が可能に

株式会社日立製作所と日本イーライリリー株式会社は9月8日、日本国内における放射性医薬品合成設備「NEPTIS(R) plug-01」の販売基本契約を締結したと発表した。


画像はプレスリリースより

NEPTIS plug-01は、アルツハイマー型認知症の認知機能低下に関係する脳内アミロイドβプラークをPET検査で可視化できるようにする「florbetapir(18F)注射液」を、医療機関において合成するために用いられる設備。今年7月3日に、日本イーライリリーが医療機器製造販売承認を取得していた。

今回締結した基本契約に基づき、日立製作所が9月9日より販売を開始し、現場における導入エンジニアリングから運用サポートまで、多岐にわたるサービスを提供していくこととなった。

運用開始までには一定の準備期間が必要

アルツハイマー型認知症では、アミロイドβの脳内への異常蓄積が原因の一つとして考えられている。だがこれまでは、脳内のアミロイドβプラークを可視化するための薬剤や、それを合成する装置は、日本国内で販売されていなかった。今回、日本イーライリリーによるNEPTIS plug-01の承認取得と、日立製作所による販売およびサポートの提供開始により、国内医療機関でも脳内アミロイドβプラークの可視化が可能となる。

なお、NEPTIS plug-01の運用開始までには、設備導入決定後、規模や運用などに応じて相応の準備期間が必要となることも注記されている。

日本イーライリリーと日立製作所は、今後相互補完的な関係でNEPTIS plug-01の拡販や付随サービスの提供に努めていく方針で、認知症の中でも発症頻度が高く、高齢化とともに増加を続けるアルツハイマー型認知症において、適切な診断がなされるよう貢献していきたいとしている。(紫音 裕)

▼外部リンク
株式会社日立製作所 ニュースリリース

 

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