医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 国立がん研究センターら 医師のコミュニケーション技術習得が、がん患者のつらさを軽減することを確認

国立がん研究センターら 医師のコミュニケーション技術習得が、がん患者のつらさを軽減することを確認

読了時間:約 54秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年06月17日 PM02:00

岡山大との共同研究によって

独立行政法人国立がん研究センターと岡山大学は6月11日、医師のコミュニケーション技術習得により、がん患者の気持ちのつらさを軽減できることを確認したと発表した。


この画像はイメージです

この成果は、同センターの研究グループと同大学大学院医歯薬学総合研究科の内富庸介教授(精神神経病態学)によるもので、米医学誌「Journal of Clinical Oncology」電子版に6月9日付で掲載された。

患者の心理検査結果を数値化・比較

研究は2006年から2007年に同センターに勤務する30人の医師を、模擬患者相手の2日間の実技研修を受けるグループと受けないグループに無作為に分けて実施された。その後、各医師が担当した患者601名を対象に心理検査を行い、気持ちのつらさの程度、医師への信頼感やコミュニケーションに対する満足度などについて数値化・比較した。

その結果、研修を受けた医師の方が気持ちへの支援、話しやすい環境の設定、情報のわかりやすい伝え方といった点でよい行動をとり、また担当した患者の気持ちのつらさも軽いことが示されたという。

プレスリリースでは

医師向けのコミュニケーション技術研修が国内外でさらに拡がれば、患者の意向を尊重した、より安全ながん医療提供体制が整うものと期待されます。(独立行政法人国立がん研究センター プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク
独立行政法人国立がん研究センター

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 肝線維化の治療薬候補を同定、iPS細胞から誘導の肝星細胞で-東大ほか
  • 「ストレス造血時」における造血幹細胞の代謝調節を解明-東北大ほか
  • 食道扁平上皮がんで高頻度のNRF2変異、がん化促進の仕組みを解明-東北大ほか
  • 熱中症搬送者、2040年には日本の都市圏で2倍増の可能性-名工大ほか
  • 日本人がアフターコロナでもマスク着用を続けるのは「自分がしたいから」-阪大ほか