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文部科学省・薬学系人材養成のあり方に関する検討会、コアカリ、全体の7割程度―残り3割は大学独自で

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2013年07月24日 AM10:03

文部科学省の「薬学系人材養成のあり方に関する検討会」は22日、薬学教育モデル・コアカリキュラムの基本理念や位置づけ、利用上の留意点を大筋で了承した。コアカリを、6年制学部・学科の教育内容を精選し、卒業時までに学生が身につけておくべき必須の能力(知識・技能・態度)の到達目標を分かりやすく提示したものと位置づけ、教育課程の時間数の7割程度をコアカリに示された内容の履修に充てることが妥当との考えを示している。

基本理念では、薬学や医学、生命科学等に関わる科学技術の進歩は著しく、科学を基盤に医療へ貢献する薬剤師に求められる知識や技能は専門分化、高度化していると指摘。

将来的にどのような分野に進んでも、共通に必要となる薬剤師の基本的資質と能力を習得することが求められるため、6年制学部・学科の教育内容を精選し、卒業時までに学生が身につけておくべき必須の能力(知識・技能・態度)の到達目標を分かりやすく提示したものとした。

コアカリの位置づけについては、カリキュラム作成の参考となる教育内容ガイドラインとして提示したもので、教育課程の全てを画一化したコアカリの履修に充てることは正しくないとの考えを明確化し、教育課程の時間数の7割程度をコアカリに示された内容の履修に充てることが妥当とした。

一方で、各大学は学生のニーズや将来の進路に合わせて自由に選択できる多様なカリキュラムを提供することが重要と指摘。残りの3割程度の時間数で個性ある大学独自のカリキュラムを準備することが求められるとした。

この日の会合では、日本薬学会がまとめた薬学教育モデル・コアカリキュラム中間まとめの修正方針も了承された。

日本薬学会では今後、コアカリ中間まとめに対して、大学や関連団体から寄せられた意見を反映させ、コアカリの原案を作成することになっており、▽表記の工夫などで全体の量が増えないよう配慮▽GIOの表記を簡潔にし、小項目に対応するGIOはニーズの表記を削除する方向で修正▽分野間の整合性やGIOの表記、SBOの重みの違いなどについて意見交換▽「日本薬局方を概説できる」という事項の追加▽医薬品開発・創薬をアドバンストカリキュラムに設定――などを踏まえ、修正作業を進めるよう求めている。

 

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