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グラクソ・スミスクライン 悪性軟部腫瘍で初の分子標的薬、新規抗がん剤「ヴォトリエント錠」を発売

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2012年11月28日 PM02:13

無増悪生存期間延長も

グラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSK)は、2012年9月28日に悪性軟部腫瘍の効能・効果で承認を取得している、新規抗がん剤「ヴォトリエント®錠200mg」(パゾパニブ塩酸塩、以下「ヴォトリエント®」)が薬価収載されたことを受け、同日より発売した。

(この画像はイメージです)

同剤は2011年11月16日付で厚生労働省から希少疾病用医薬品()の指定を受けていた。悪性軟部腫瘍は脂肪、筋肉、神経、血管ほかの結合組織などの軟部組織に発生する悪性腫瘍。

「ヴォトリエント®」は悪性軟部腫瘍の増殖に関与する血管新生を阻害することなどにより抗腫瘍効果を発揮する初めての分子標的薬。1日1回の経口投与で、今までの悪性軟部腫瘍治療薬にはない新しい作用機序で悪性軟部腫瘍の治療に貢献できるものと考えられる。

日本人も参加の第III相国際共同臨床試験により、従来の標準治療後に病勢進行が認められた進行性悪性軟部腫瘍の患者において、無増悪生存期間がプラセボに比べ約3か月延長することが確認された。

「ヴォトリエント®」について

「ヴォトリエント®」の製品概要
製品名「ヴォトリエント®錠200mg」
一般名パゾパニブ塩酸塩
承認取得日2012年9月28日
発売日2012年11月22日
薬価200mg 1錠: 4,027.20円
効能・効果悪性軟部腫瘍

(GSKプレスリリースより)

同剤は、2012年4月に米国、8月に欧州で、化学療法の前治療歴がある進行性の同病の患者治療を適応とし承認を取得している。

また、進行性腎細胞がんの適応でも、2009年10月に米国で承認、欧州では2010年6月に条件付き承認を取得している。国内では、悪性軟部腫瘍の効能・効果に加え、腎細胞がんおよび卵巣がんを対象とした臨床試験を実施中。

▼外部リンク

グラクソ・スミスクライン株式会社プレスリリース
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/

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