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国内初の医師向けオンライン診療「手引書」が完成-慶大

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2019年01月07日 AM11:15

2018年4月からは「」の一部が保険診療の対象に

慶應義塾大学は12月26日、国内で初となるオンライン診療を精神科領域で安全に、高い質を保ちながら行うための手引書を完成させたと発表した。この成果は、同大医学部精神・神経科学教室の岸本泰士郎専任講師らの研究グループによるもの。手引書は、同日付でWeb サイト上に公開された。

情報通信技術の進歩に伴い、テレビ電話などを用いた遠隔医療が少しずつ行われるようになってきた。2018年4月からは、医師がテレビ電話で患者を診察する「オンライン診療」の一部が保険診療として認められ、今後の普及が期待される。

その普及には、遠隔医療を法令に則り正しく開始し、安全に、診療の質を保ちながら提供できるようにするための医師向けの手引書(ガイドブック)が欠かせない。海外にはそのような手引書があるが、これまで国内にはなかった。

診療・法律・技術の3セクションで構成、チェックリストも

研究グループは、アメリカ遠隔医療学会()の協力を得ながら、医師・法律家・技術専門家による協議を重ね、安全で質の高い精神科の遠隔医療を患者に届けるため、精神科領域における医師向けの手引書を作成。この手引書は、2016年度から2017年度に実施した日本医療研究開発機構(AMED)の委託研究の一部として作成された暫定版を発展させる形で完成させたものだという。

同手引書は、診療、法律、技術に関する3セクションからなり、診療セクションでは、遠隔医療を開始するための準備事項、診療の質を保つためのポイント、プライバシー保護、緊急時の対処法などをまとめている。また、医師がそれぞれのポイントが満たされているかどうかを確認できる、チェックリストも設けたという。法律、技術のセクションでは、それぞれ遠隔医療に関連する専門的事項について、医師が理解しておくべき点をまとめた。

今回、国内初となる医師向けの遠隔医療の手引書ができたことで、遠隔診療が始めやすくなり、安全で質の高い医療を患者に届けやすくなることが期待される。研究グループは、「本手引書が他の診療科の手引書作成の参考にもなることで、遠隔医療が広まり、精神科に限らずさまざまな診療科で医療を受ける多くの患者にとって、遠隔医療がより身近なものになる可能性がある」と述べている。

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