医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > ラムシルマブ、切除不能進行・再発胃がんの一次治療におけるP3試験のトップライン結果を報告-米リリー

ラムシルマブ、切除不能進行・再発胃がんの一次治療におけるP3試験のトップライン結果を報告-米リリー

読了時間:約 1分16秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年12月19日 PM12:30

+カペシタビンまたは5-FU併用投与の有効性を検証

米イーライリリー・アンド・カンパニーは12月8日、HER2陰性の切除不能進行・再発胃腺がんまたは胃食道接合部腺がん患者に対する一次治療として、「(R)」(一般名:ラムシルマブ)+シスプラチン+カペシタビンまたは5-FU(5‐)併用投与の有効性を検証した第3相試験RAINFALLのトップライン結果を発表した。

血管内皮増殖因子(VEGF)受容体2拮抗薬のラムシルマブは、VEGF受容体2に特異的に結合することにより、VEGF受容体リガンドのVEGF-A、VEGF-CおよびVEGF-Dの結合に競合。VEGF受容体2の活性化を阻害する。

RAINFALL試験は、切除不能進行・再発胃腺がんまたは胃食道接合部腺がん患者に対する一次治療において、シスプラチンおよびカペシタビンにラムシルマブを併用投与した治療を、シスプラチンとカペシタビンとの併用治療と比較した無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第3相試験。カペシタビンを服用することができない被験者には5-FUを投与した。2015年に開始され、北アメリカ、アジア(日本)、ヨーロッパおよびラテンアメリカの19か国で645名の患者が登録した。

PFSは有意な延長も、OSの延長は認められず

RAINFALL試験では、主要評価項目である無増悪生存期間()の有意な延長が示された。しかし、副次評価項目である全生存期間()の延長は認められなかったという。

同試験において認められた安全性プロファイルは、過去の試験においてラムシルマブに認められたものと同様。ラムシルマブ+シスプラチン+/5-FU群において発現頻度が高く、かつ5%以上の割合で発現したグレード3以上の有害事象は、、手足症候群、および疲労だった。

なお、同社は、この試験結果に基づく規制当局への承認申請を行わないが、この結果が現在の承認されているサイラムザの適応内容に影響を与えることはないとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ
  • SGLT2阻害薬、糖尿病関連腎臓病の進行を抑える新たな仕組みを発見-岡山大ほか