医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > ミトコンドリア病MELASに対するEPI-743の臨床研究を開始

ミトコンドリア病MELASに対するEPI-743の臨床研究を開始

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年08月14日 PM09:30

ミトコンドリア病MELAS

国立精神・神経医療研究センターは米国・エジソン社が開発したミトコンドリア病試験剤「EPI-743」のMELAS(メラス)への有効性を調べる臨床研究を開始する。

(Wikiペディアを利用)

ミトコンドリアは細胞小器官の一つで細胞機能の維持に必要なエネルギーを産生する。その働きが低下して起こる病気の総称がミトコンドリア病で、どの細胞にも起きる可能性がありさまざまな症状が出現する。けいれん、脳卒中、精神症状、低身長、難聴など、特にエネルギーが必要な神経、筋、心臓に現れやすいとされる。

ミトコンドリア病で小児・成人とも病型が最も多いのがMELASで、脳卒中様の症状を呈する。脳の症状に加えて筋肉・心臓・ホルモンなどの症状を合併する。診断は難しく、診断基準は確定していない。推定患者数が英国・フィンランドで10万人に4~6人、日本では約500~800人とされる。

治療の試み

ミトコンドリア病の治療にはミトコンドリアの機能を回復させる治療薬が試みられている。MELASは脳卒中発作から症状が重篤化しやすく発作の予防が重視されてきた。血管を拡張させるアルギニンは保険承認の申請を予定している。タウリンは大量投与で7年間発作がなくなったという症例があり、医師主導による治験がまもなく開始する。

酸化ストレスを除去することにより効果を発揮するEPI-743は、エネルギー産生の経路にあるタンパク質NADH-キノン酸化還元酵素の働きを高めると期待される。またミトコンドリア病の一種である、リー脳症に有効だったことが欧米で報告されている。今回の臨床研究ではEPI-743のMELASへの適応、日本人におけるEPI-743の薬物動態、MELASの臨床症状への効果を調べる。臨床研究の期間は2013年8月から2014年3月までを予定している。(馬野鈴草)

▼外部リンク

国立精神・神経医療研究センター
http://www.ncnp.go.jp/

このエントリーをはてなブックマークに追加

このニュースを見ている人は、こちらのニュースも見ています






神戸大、良性腫瘍のがん化の原因をミトコンドリアの機能低下によるものと発表 - QLifePro 医療ニュース

神戸大、良性腫瘍のがん化の原因をミトコンドリアの機能低下によるものと発表 - QLifePro 医療ニュース

新たながん治療法確立に期待高まる神戸大学大学院医学研究科の井垣達吏准教授らの研究で、良性の腫瘍が悪性となりがん化する原因は、細胞の内部で生命維持に必要なエネルギーの生産を行う「ミトコンドリア」の機能低下にあることが分かった。(写真はイメージです)良性の腫瘍とは、前がん細胞が増殖して作られるもの。






心筋梗塞を予防する新手法を発見 - QLifePro 医療ニュース

心筋梗塞を予防する新手法を発見 - QLifePro 医療ニュース

イオンチャネルを活性化させる既存薬岡山大学の研究グループが心筋梗塞を抑制する新たな手法を発見した。従来の治療薬では心臓の細胞のミトコンドリアにあるイオンチャネルを活性化させるが、別のイオンチャネルを不活性化させる手法で心筋梗塞の進行を抑えることに成功した。






東京医科歯科大ら 赤血球からミトコンドリアが除去されるメカニズムを解明 - QLifePro 医療ニュース

東京医科歯科大ら 赤血球からミトコンドリアが除去されるメカニズムを解明 - QLifePro 医療ニュース

新しいタイプのオートファジーが関与東京医科歯科大学は6月3日、同大難治疾患研究所の清水重臣教授と本田真也助教の研究グループが愛媛大学との共同研究により、赤血球からミトコンドリアが除去されるメカニズムを解明したと発表した。このメカニズムには、新しいタイプのオートファジーが関わっているという。






アステラス 米バイテク企業とミトコンドリア関連疾患研究で提携 - QLifePro 医療ニュース

アステラス 米バイテク企業とミトコンドリア関連疾患研究で提携 - QLifePro 医療ニュース

著名な科学者が創立した米マイトカイン社と提携アステラス製薬株式会社は、米国バイオテクノロジー企業マイトカイン社と、ミトコンドリア関連疾患領域における共同研究・開発に関する独占的提携契約を締結したと発表した。(画像はwikiメディアより引用)ミトコンドリア関連疾患の研究蓄積が背景契約締結の背景には、近年のミトコンドリア機能やその分子機構、ミトコンドリアの様々な疾患への関与などの知見が蓄積し、ミトコンドリア創薬に取り組む環境が整ってきたことがある。






腸内細菌は肥満を防ぐ - QLifePro 医療ニュース

腸内細菌は肥満を防ぐ - QLifePro 医療ニュース

GPR41の活性化がエネルギー恒常性を維持する京都大学などの共同研究グループは腸内細菌が脂肪の蓄積を抑制し、肥満を防ぐ機能をもつことを明らかにした。  食事のエネルギー摂取は余分なエネルギーを脂肪として体内に蓄え、不足時に有効利用する。

このニュースを見ている人は、こちらの医薬品を調べています

アルギU配合顆粒 - 添付文書Pro Online

アルギU配合顆粒 - 添付文書Pro Online

アルギU配合顆粒は味の素製薬株式会社の医薬品で薬価は1g 45.4円です。インタビューフォームも掲載しています。

アルギU配合顆粒 - 添付文書Pro Online

アルギU配合顆粒 - 添付文書Pro Online

アルギU配合顆粒は味の素製薬株式会社の医薬品で薬価は1g 45.4円です。インタビューフォームも掲載しています。

サノレックス錠0.5mg - 添付文書Pro Online

サノレックス錠0.5mg - 添付文書Pro Online

サノレックス錠0.5mgはノバルティス ファーマ株式会社の医薬品で薬価は1錠 198.3円です。添付文書Pro Onlineは、製剤写真から疾患別処方ランキングまで揃った全ての医療者のための無料ツールです

 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 2014年のデング熱流行は代々木公園を軸にヒトの移動が加わった流行との見方-国立感染症研究所
  • ICF症候群の新たな原因遺伝子を発見、90%以上の患者の原因遺伝子を特定-九大
  • スイスのDNDiと内臓リーシュマニア症の治療薬開発に向けた協働契約を締結-武田薬品
  • カブトガニ体液凝固B因子の活性化機構の解明、実用化に向けた検討を生化学工業と開始-九大
  • 身長や認知機能の個人差に、ホモ接合度が影響-理研