医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 一人住まいの大学生は肥満リスク「高」、阪大生検診データ解析の結果-阪大

一人住まいの大学生は肥満リスク「高」、阪大生検診データ解析の結果-阪大

読了時間:約 1分6秒
2021年10月25日 AM10:30

中高年層で生活習慣病リスク等になると知られているが、若年層では?

大阪大学は10月19日、2007~2015年度に大阪大学に入学した学生の健診データを利用して、一人住まいの大学生は肥満のリスクが高いことを明らかにしたと発表した。この研究は、同大キャンパスライフ健康支援センターの山本陵平准教授と守山敏樹教授らの研究グループによるもの。研究成果は、「Journal of American College Health」に掲載されている。


画像はリリースより

一人住まいは、中高年層の肥満、高血圧、糖尿病、心血管系疾患などの生活習慣病や死亡のリスクであることがわかっているが、若年層の生活習慣病に及ぼす影響はいまだ明らかではない。

研究グループは今回、2007~2015年度に大阪大学に入学した学生2万6,394人の6年間の在学期間中の学生健診データを利用して、入学時の居住形態(自宅、一人住まい、寮、その他)と体重増加および肥満のリスクを評価した。

一人住まいの学生の肥満リスク、男性で1.18倍、女性で1.67倍に上昇

その結果、男性1万7,540人では、自宅住まいの学生と比較して、一人住まいの学生の≧10%の体重増加リスクは1.24倍に、肥満(BMI≧25kg/m2)のリスクは1.18倍に上昇していた。同様に、女性8,854人ではそれぞれ1.76倍と1.67倍に上昇していたという。

新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、運動量が減少し、肥満などの生活習慣病が増加することが懸念されている。「研究結果より、一人住まいの大学生はその影響を強く受ける可能性が示唆された。一人住まいの大学生は、withコロナ時代の健康管理において注目すべき対象である」と研究グループは述べている。(QLifePro編集部)

 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 重症心不全の回復予測因子を同定、IDH2/POSTN比が新たな指標に-東大ほか
  • 急変する環境での集団意思決定パフォーマンスを改善する仕組みを解明-東大ほか
  • コーヒーと腎機能の関係、遺伝的多型が影響の可能性-徳島大ほか
  • リンチ症候群、日本人の病的バリアント大規模解析で臨床的特徴が判明-理研ほか
  • 変形性膝関節症の高齢者、身体回転のイメージ形成が困難に-大阪公立大