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婚姻状態と心臓発作時の予後が関連 フィンランド

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2013年02月05日 PM07:13
ひとり暮らしの人、独身の人でリスクアップ

ひとり暮らしの人は、パートナーと共に暮らしている人に比較して、急性冠症候群(ACS)の予後が悪いという調査結果がフィンランドで発表され、海外のニュースサイトThe Telegraphで掲載されました。

これまでの調査では、結婚している男性では、心疾患の発生率が低いという報告はされていましたが、今回の報告では男女ともにメリットがあることが確認された点が注目されています。

対象となったのは、フィンランドの国内でACSとして1992年から2002年にデータ登録された、35歳から99歳の15330件。これらの人たちの、罹患率や予後について、婚姻状況や家族構成から分析しました。論文はEuropean Journal of Preventive Cardiologyに収録されました。

病院収容前の死亡や、28日予後で違いが

死亡例の多くが、病院収容前に亡くなっていましたが、この状況はひとり暮らしで独身の35歳から64歳の人たちで、割合が高くなっていました。

ACS発症から28日後までの死亡では、結婚生活を送っている男性で26%なのに対し、離婚や別居をしている人で42%、独身の人で51%となりました。この数値は、女性でも20%、32%、43%となっており、同様に独居の人、結婚していない人の方が予後が悪いという結果が見られました。

病院収容前に死亡するケースが多いため、治療内容の違いは婚姻状態によるリスクにはあまり影響しないのではないかと解釈されています。

発作時の早期対処や、日常の健康管理がカギか?

この調査を通じて、年齢にかかわらず、独身、独居は年齢や性別にかかわらず、心臓発作を起こすリスクと、予後が悪くなるリスクが高いことが分かりました。The Telegraphでは、パートナーとの同居で、食生活への配慮や服薬管理がきちんと行なわれることがあるのではないかとしていると共に、発作時に早くに対応できるためではないかとしています。

▼外部リンク

The Telegraph : Marriage? It’s good for women’s hearts too
http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/9839682/

Prognosis of acute coronary events is worse in patients living alone
http://cpr.sagepub.com/content/early/2013/

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