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日本感染症学会が鳥インフルエンザについての治療指針を公表

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2013年05月22日 PM10:13

鳥インフルエンザAについての提言を公表

日本感染症学会は鳥インフルエンザAについて、国内で今後感染が拡大していく可能性があることや、感染した場合の治療方針についての提言を公表した。



提言の中では、今のところは人から人への感染は認められていないが、感染者から分離された鳥インフルエンザのウイルス遺伝子が人へ移ったということから、今後はウイルス株が増加していき、パンデミックが起きるかもしれないと述べている。また現状では高い死亡率が示されており、少なくとも感染した場合には、重篤になる可能性が高いとしている。

(Wikiメディアより引用)



治療のための薬の量をどうするか検討

感染が疑われる患者に対しては、迅速診断キットによるスクリーニングの使用を行っている。しかし季節性インフルエンザに対しても100%ではないということを指摘されている。中国からの帰国者や旅行者でもし、インフルエンザの症状が出ており、なおかつ特に生きた家禽や、鳥類との接触があったという場合には、迅速診断で陰性が出たとしても注意が必要だとしている。

提言では治療について、抗インフルエンザ薬を早期投与することが重要であると強調している。現状では鳥インフルエンザに効果もあるとされているタミフルか、ラピアクタで治療を行うべきだとしている。



発症例のほとんどが重症化しているということで、抗インフルエンザ薬を倍量で処方し、通常よりも倍の期間投与した方がいいのかということについても議論されている。日本感染症学会インフルエンザ委員会委員長で東北大加齢医学研究所抗感染症薬開発寄附研究部門の教授、渡辺彰氏は、「入院を要すると判断される例が該当する」との考えを示している。(福田絵美子)

▼外部リンク

日本感染症学会
http://www.kansensho.or.jp/influenza/1305_teigen.html

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