医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > サイラムザ、進行NSCLC対象のP3試験サブグループ解析でベネフィット確認-米リリー

サイラムザ、進行NSCLC対象のP3試験サブグループ解析でベネフィット確認-米リリー

読了時間:約 1分40秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年10月31日 PM02:30

プラセボ+ドセタキセルとサイラムザ+ドセタキセルと比較

米イーライリリー・アンド・カンパニーは10月16日、進行非小細胞肺がん患者を対象とした「(R)」(一般名:)の第3相REVEL試験の新たなサブグループ解析が、横浜で開催された第18回世界肺癌学会(WCLC)で公表されたと発表した。

)受容体2 拮抗薬のラムシルマブは、VEGF受容体2に特異的に結合することにより、VEGF受容体リガンドのVEGF-A、-CおよびVEGF-Dの結合に競合し、VEGF受容体2の活性化を阻害する。現在、大規模な国際共同開発プログラムで研究されており、世界中で1万人以上の患者が70件以上の試験に参加中。

REVEL試験は、プラチナ製剤を含む化学療法を施行中または施行後に増悪した局所進行または転移性非小細胞肺がん患者を対象として、プラセボ+ドセタキセルと、サイラムザ+ドセタキセルと比較した、海外、多施設共同、プラセボ対照、二重盲検、無作為化、第3相試験。非扁平上皮型および扁平上皮型非小細胞肺がんの患者を対象として、組織型とは無関係に、)、無増悪生存期間()、奏効率(ORR)の改善を明らかにしている。

一次治療中に急速に進行した患者でも、併用療法による有効性を確認

今回発表された新たなデータは、一次治療中にがんが急速に進行した患者に焦点を当てた探索的事後解析。無増悪期間(TTP)は、一次治療の開始から進行まで、特に、がんが増殖、転移、進行するまでの期間と定義。この解析では、一次治療中にがんが急速に進行したものを Aggressive Disease と定義している。同試験に登録した1,253名の患者のうち、一次治療中のTTPが9週以下の患者は11%(133名)、TTPが12週以下の患者は17%(209名)、TTPが18週以下の患者は28%(354 名)だった。各サブグループのベースラインの特徴は、治療群間でバランスが取れていた。

画像はリリースより

解析の結果、OSおよびPFSにおいて、ラムシルマブ+ドセタキセル群はプラセボ+ドセタキセル群よりも有効性が示されており、ハザード比はintent-to-treat(ITT)患者集団のハザード比と類似していることを確認。また、3つのグループ全てでORRにおいてもラムシルマブ+ドセタキセル群で一貫した有効性が示されたという。さらに、一次治療中のTTPが18 週以下の患者の安全性概要の結果は、一次治療中のTTPが9週以下と12週以下の患者、およびITT集団で観察された結果と同様だった。なお、これらの集団で観察された新たな安全性シグナルはなかったとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • アレセンサ、ALK陽性早期非小細胞肺がん初の術後補助療法でFDA承認-中外
  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ