医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > オプジーボ、治療歴を有する肝細胞がんに関する適応拡大のsBLAをFDAが受理‐米BMS

オプジーボ、治療歴を有する肝細胞がんに関する適応拡大のsBLAをFDAが受理‐米BMS

読了時間:約 1分19秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年05月29日 PM01:15

ソラフェニブによる治療歴を有するHCC患者が対象

米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は5月24日、)が、ソラフェニブによる治療歴を有する肝細胞がん()患者を対象とした「オプジーボ(R)」(一般名:)の適応拡大の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理したことを発表した。FDAは、以前にHCCの治療薬としてオプジーボを希少疾病用医薬品()に指定しており、今回の申請を優先審査の対象として受理した。

今回の申請は、B型肝炎ウイルス()またはC型肝炎ウイルス()に感染、および非感染の進行期HCC患者を対象にオプジーボを評価した第1/2相CheckMate-040試験のデータに基づくもの。この試験データは、ランセット誌に掲載され、また米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2017年年次総会において6月3日に開催されるポスター・ディスカッション・セッションで発表される予定。

治療が限られる進行期での診断が多いHCC

HCCは、肝がんの最も一般的な型であり、世界的にがんによる死亡原因の第2位となっている。毎年、世界で70万人以上、うち米国では約4万人がHCCと診断されている。その大半はHBVまたはHCV感染に起因しており、HBVおよびHCVは肝がんの最も一般的な危険因子となっている。HCCは、治療選択肢が限られ、予後不良な進行期に診断される場合が多く、進行期の1年生存率は、約44%。ソラフェニブに忍容性がないまたはソラフェニブによる治療中に病勢進行した患者の場合、現在利用可能な治療選択肢による生存期間の中央値は11か月未満。

オプジーボは、2014年に承認取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害剤。現在、米国やEU、日本を含む60か国以上で承認されている。また、さまざまながん腫を対象に第3相を含む全段階において広範な臨床試験が実施されており、2万5,000人以上の患者がオプジーボの臨床試験プログラムに参加している。なお、今回のFDAによる審査完了期日は、2017年9月24日。(大場真代)

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待