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オプジーボが、治療歴を有する切除不能な進行・再発のNSCLC患者への適応拡大をFDAから取得-米BMS

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2015年10月16日 PM01:30

化学療法のドセタキセルと比較して優れた全生存期間を示す

米国のブリストル・マイヤーズ スクイブ社は10月9日、プラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に病勢進行が認められた切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者の治療薬として、「オプジーボ点滴静注」(一般名:)を米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。なお、EGFR変異またはALK転座を有する患者は、オプジーボによる治療の前に、適切な分子標的治療を行い、病勢進行が認められた場合に限られるとしている。

今回の承認は、米国における、2015年に入って3番目となるオプジーボの承認。治療歴を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんにおいて、ドセタキセルと比較してオプジーボが優れた全生存期間ベネフィットを示した第3相臨床試験であるCheckMate-057試験の結果に基づいているという。

適応拡大により、より多くの患者へ生存期間の延長を提供

同試験では、予め計画された中間解析の結果に基づき、治療歴を有する切除不能な進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がんにおいて、化学療法と比較して、死亡リスクを27%低減し、優れた全生存期間(OS)を示した(ハザード比:0.73[95%信頼区間:0.60~0.89、p=0.0015])。OSの中央値は、ドセタキセル群の9.4か月(95%信頼区間:8.0~10.7)に対し、オプジーボ群で12.2か月(95%信頼区間:9.7~15.0)だったという。

今回の承認により、治療歴を有する切除不能な進行・再発の肺扁平上皮がんに対するオプジーボの適応が、非扁平上皮非小細胞肺がん患者にも拡大されることになる。肺扁平上皮がんと非扁平上皮非小細胞肺がんは、合わせると肺がんのおよそ85~90%を占めている。

非小細胞肺がんは治療が難しく死亡率の高い疾患で、多くの場合、肺扁平上皮がん患者と非扁平上皮非小細胞肺がん患者で治療に対する反応が異なる。オプジーボは、治療歴を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんのより多くの患者にとって重要な治療選択肢となりつつあると同社は述べている。

 

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