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田辺三菱、クレハと共同発表.慢性腎不全用剤の海外における第3相臨床試験について

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2012年10月13日 PM08:00
10月10日発表

田辺三菱製薬株式会社(以下、)と株式会社クレハ(以下、クレハ)は、海外で実施した第3相臨床試験(EPPIC試験)が終了したことを発表した。

同試験はクレハが創製し、田辺三菱製薬と共同で海外で開発を進めている慢性腎不全用剤 開発コード:AST-120(田辺三菱製薬の開発コード「MP-146」、日本での製品名「クレメジン」)に関してのもの。

この試験では対象者に、AST-120 9g(国内承認用量6g)を服用したAST-120群と、プラセボを服用したプラセボ群について、イベント(透析導入、腎移植、血清クレアチニン値の倍加のいずれか)の発生を主要評価項目として検討した。

(この画像はイメージです)

今回の試験結果では、主要評価項目においてAST-120群とプラセボ群に統計学的な有意差は認められなかった。しかしながら、層別解析の結果では、進行性の慢性腎不全患者グループにおいて、主要評価項目での有効性が認められている。

一方、安全性についてはAST-120群はプラセボ群と同様の忍容性が確認された。

EPPIC試験の概要

EPPIC試験(Evaluating Prevention of Progression In Chronic Kidney Disease)はクレハと田辺三菱製薬が海外ライセンス契約を締結し、2007年より実施された多施設共同試験。

対象 : 中等度から重度の慢性腎不全患者約2,000名
実施国 : 北米、ラテンアメリカ、ヨーロッパの13ヶ国
総施設数: 約240施設
試験期間: 3.5年
試験デザイン: 無作為割付プラセボ対照群間比較試験
有効性評価項目:
*主要評価項目~透析導入、腎移植、血清クレアチニン値の倍加からなる複合エンドポイント
*副次的評価項目~eGFRの変化率等

(田辺三菱製薬ニュースリリースより引用)

同試験の患者背景は、日本における第3相臨床試験時とは選択基準が異なり、進行度とクレアチニン値が異なるものだった。試験の詳しい内容は、本年11月3日(米国時間)、アメリカ腎臓学会(ASN)で発表される予定。

▼外部リンク

田辺三菱製薬株式会社ニュースリリース
http://www.mt-pharma.co.jp/shared/

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