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【厚労省】武田のヌバキソビッド承認-コロナワクチンで4番目

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2022年04月22日 AM10:30

厚生労働省は19日、武田薬品が承認申請した新型コロナウイルスワクチン「ヌバキソビッド筋注」(一般名:組み換えコロナウイルスワクチン)の製造販売を承認した。国内治験のデータなどをもとに有効性と安全性が確認できたと判断。国内4番目のコロナワクチンとして、特例承認ではなく通常承認の枠組みを適用した。厚生科学審議会で予防接種法上の臨時接種に位置づけるかを決めた上で、5月下旬から医療機関に配分する予定だ。

18日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で了承された。ヌバキソビッドは、米ノババックスが開発した組み換え蛋白ワクチンで、免疫活性化を促すアジュバントが添加され、ウイルス蛋白とアジュバントを投与することで、免疫応答を引き起こす仕組み。

接種対象は18歳以上で、2回接種を原則とした。1回0.5mLを2回、3週間の間隔を置いて筋肉内に接種する。3回目接種は、コロナの流行状況等を踏まえ、リスクベネフィットを考慮した上で行うかどうかを判断することとした。2回目接種から少なくとも6カ月間経過後、1回0.5mLを筋肉内に接種する。

1、2回目接種について、米国とメキシコで実施された3万人規模の第III相試験の結果として90.4%、英国で行われた1万5000人を対象とした第III相試験では89.7%で発症予防効果が確認された。

国内治験では、日本人の血清中和抗体価でも、海外におけるデータと大きく異ならない結果が得られたとしている。

3回目接種後では、2回目接種から14日経過後と180日経過後の血清中和抗体価を2倍以上上回っていることが確認された。

安全性の面に関して、厚労省は「疼痛、倦怠感などが確認されたのは事実だが、ほとんどが軽度から中等度で、その他の懸念は見られなかった」としている。

既に臨時接種で使用されている他のコロナワクチンは、特定の諸外国で流通している製品を対象とした特例承認が適用されているが、ヌバキソビッドは3回目接種が海外で認められていないことを踏まえ、通常承認の枠組みとした。

同ワクチンをめぐっては、武田が2021年12月に厚労省に製造販売承認を申請。ノババックスが開発し、武田が技術移管を受けて国内の製造販売、流通を担う。

政府は、同社と2022年初頭から概ね1年間で1億5000万回分の供給を受ける契約を結んでおり、5月23日の週と6月6日の週に分けて、約10万回分(計1万0023箱)を医療機関に供給する予定を示している。

 

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