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ERYTECH Pharmaが米国における急性リンパ芽球性白血病の臨床試験開始でFDAよりIND承認を取得

2013年04月05日 PM09:25
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仏リヨン & フィラデルフィア

(ビジネスワイヤ) — ERYTECH Pharma SAは本日、当社製品ERYASP®の第1相臨床試験を開始するための新薬臨床試験開始届(IND)について、米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けたと発表しました。ERYASP®はL-アスパラギナーゼを担持した赤血球で、試験は年齢40歳以上の急性リンパ芽球性白血病(ALL)新規診断患者を対象とするものです。

L-アスパラギナーゼは小児ALL患者の治療で頼みの綱とされてきましたが、その毒性プロファイルのため高齢・虚弱患者における使用は制限されています。ERYASP®はL-アスパラギナーゼの新しい製剤で、赤血球内酵素の封入と保護により、既存の製剤と比較して安全で臨床応用の幅が広くなっています。ERYASP®は、再発で苦しむ高齢・虚弱患者と、従来の治療法が不適切とされる他の患者群の満たされない医療ニーズに応えることを目的としています。ERYASP®の付加価値は、欧州での後期臨床試験で示されたように、効果の持続時間の延長、投与量の削減、安全性プロファイルの改善によって、従来のL-アスパラギナーゼに伴う既存の制約を克服できる特性です。このことを今回、米国で証明する必要があります。

シカゴ大学血液悪性腫瘍臨床研究プログラム・ディレクターで「がん・白血病グループB(CALGB)」白血病委員会元委員長のリチャード・A・ラーソン教授は、次のように述べています。「私たちはALL患者の治療にとってL-アスパラギナーゼが非常に重要であることを知っていますし、L-アスパラギナーゼと関連した毒性についても知っています。ERYTECHの製剤は非常に有望であると思われ、この臨床試験を開始できることは大きな喜びです。」今回の試験ではラーソン教授が治験責任医師を務め、さらに4つの大学医療センターが参加します。

ERYTECHはこの第1相試験のALL患者組み入れを2013年下半期に開始する計画です。ERYTECHはフィラデルフィアの米国赤十字の協力を得て、完全な稼働機能を備えた製造施設を確保しており、ここで本臨床試験用のERYASP®を製造していきます。ERYASP®は欧州と米国で希少薬に指定されています。

ERYTECHの共同設立者で最高科学責任者(CSO)のYann Godfrin博士は、次のように述べています。「欧州におけるERYASP®の広範な臨床経験を基盤に、同製品の米国における臨床開発を開始できることは、当社にとって大きな喜びです。この機会に本プロジェクトに関わった関係者すべてに謝意を表したいと思います。」

ERYTECH Pharmaについて

フランスのERYTECH Pharma SAは、希少腫瘍向け医療製品を開発している後期段階のバイオ製薬企業です。当社の専有的な中核的技術は、ヒト赤血球(RBC)の活用を基盤として、治療用分子の持つ特性としての薬物動態(PK)と薬力学(PD)を改善するものです。

当社の主力製品であるERYASP®は、55歳以上の患者を対象とした第2b相臨床試験を完了し、現在は欧州でALLを対象としたピボタル第3相試験が進行中です。また最近、AMLを対象とした第2b相試験が開始されました。ERYASP®は欧州で、急性白血病向けにGRASPA®のブランド名でOrphan Europe(Recordati Group)にライセンス供与されています。ERYASP® はALL向けとして欧州と米国で、AML向けとして米国で希少薬に指定されています。

当社はオンコロジーの分野で保有する技術の応用を固形腫瘍に、またオンコロジー以外では希少な免疫学的・血液学的適応症に拡大しています。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

CONTACT

Pierre-Olivier Goineau,Tel. +33 4 78 74 44 38
Chief Executive
Officer
www.erytech.com

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