医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > アボットが生体吸収性薬剤溶出スキャフォールド臨床試験開始

アボットが生体吸収性薬剤溶出スキャフォールド臨床試験開始

読了時間:約 58秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年06月17日 PM03:13

承認申請に向けて

6月12日、アボットバスキュラージャパン株式会社は生体吸収性薬剤溶出スキャフォールドの承認申請に向けて、臨床試験を国内で開始したことを発表した。

(この画像はイメージです。)

従来の金属製ステントは体内に永久的に遺留物が残ってしまうが、アボットの生体吸収性薬剤溶出スキャフォールドは冠動脈疾患(CAD)の治療に用いられた後、体内で吸収される。これは吸収性縫合糸として一般的に使われているポリラクチド(ポリ乳酸)で構成されていることによるもので、この材質については生体適合性の高さがすでに証明されている。

今回の治験では400名の登録被験者による12ヶ月経過観測による評価が行われ、同社の金属製薬剤溶出ステント「XIENCEシリーズ」と比較することで、生体吸収性薬剤溶出スキャフォールドの有効性・安全性が検証される。

アボット社社長の言葉

代表取締役社長のハービンダー・シン氏は、今回の発表を次のように結んでいる。

「年々懸念が高まっている循環器疾患の治療向上のため、我々は本治験を通じ、日本への革新的な医療技術の導入に向け取り組んでおります。本治験では、日本のCAD患者に対する世界初の生体吸収性薬剤溶出スキャフォールド(BVS)の安全性と有効性が示されることになり、本邦でのBVS承認申請に向け、引き続き前進していくことを期待しています。」(アボットバスキュラージャパンHPより引用)

(小林 周)

▼外部リンク

アボットバスキュラージャパンHP 発表記事
http://www.abbott.co.jp/press/2013/130612.html

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • OTULIN関連自己炎症症候群の常染色体顕性遺伝形式発症を確認、世界初-横浜市大ほか
  • 膵がん、線維化形成に関与するタンパク質ROCK2を同定-岡山大ほか
  • EYS関連網膜色素変性に視細胞変性への光暴露が関与、ヒトiPS細胞で解明-理研ほか
  • NGLY1欠損症、オキシトシン治療でモデルマウスのけいれん様症状抑制-理研ほか
  • 汗孔角化症、FDFT1遺伝子のエピゲノム異常が発症に関わることを発見-神戸大ほか