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オプジーボ使用時の劇症1型糖尿病について、再度の注意喚起-厚労省

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2016年01月29日 PM04:00

適応拡大・包括医療費支払制度の対象外で使用患者が増加見込み

厚生労働省医薬・生活衛生局は1月28日、各自治体ならびに関係学会に向け、「(遺伝子組換え)」(製品名:(R))製剤使用時の劇症1型糖尿病に関する周知について(依頼)を発出した。

ニボルマブ使用時の劇症1型糖尿病については、既に2015年11月に添付文書を改訂、注意喚起を行っているが、12月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」への適応が承認されたことに加え、2016年2月からは包括医療費支払制度の対象外となるため、使用患者数の増加が見込まれている。そこで、同省では改めて周知の依頼を発出したとしている。

劇症1型糖尿病は、1週間前後以内にケトアシドーシスに陥るなど、急激に重篤化し、適切な処置をしなければ死亡に至るリスクも想定されるため、早期発見や適切な治療を速やかに行うことが重要だ。同剤は承認以降、現在までに1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)の副作用について、因果関係が不明なものも含め7例が報告(うち死亡例はなし)され、そのうち2015年11月以降は2例が報告されている。

小野薬品も「適正使用のお願い」で注意喚起

同省では同剤の使用中に「急激な血糖値の上昇、もしくは口渇・多飲・多尿・体重減少・全身倦怠感・意識障害などの糖尿病症状の出現を見た際には、劇症1型糖尿病の可能性を考慮」し、専門医との緊密な連携の下早急な対処が必要、と注意喚起した。

これに合わせる形で、オプジーボの製造販売元である小野薬品工業株式会社は同剤の適正使用のお願いを各医療機関宛に発出。症例概要や劇症1型糖尿病の診断基準などを掲載し、劇症1型糖尿病について適切に対応がなされるように改めて注意喚起を行った。

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