医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > エヌジェンラ、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症で承認-ファイザーほか

エヌジェンラ、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症で承認-ファイザーほか

読了時間:約 2分11秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2022年01月21日 AM11:45

長時間作用型・週1回投与製剤、患者の負担軽減に期待

ファイザー株式会社とOPKO Health, Incは1月20日、長時間作用型遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤「(R)皮下注24mgペン、同60mgペン」(一般名:(遺伝子組換え))について、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療薬として、日本での製造販売承認取得を発表した。

エヌジェンラは、ヒト成長ホルモンにヒト絨毛性ゴナドトロピンに由来するアミノ酸配列を融合することにより、生体内半減期を延長した新規の長時間作用型ヒト成長ホルモン製剤。同剤は、2021年10月にカナダ、11月にオーストラリアの規制当局により承認されている。また同剤は、長時間作用型の週1回投与の製剤。成長ホルモン製剤の連日投与が必要な、成長ホルモン分泌不全性低身長症の患者の負担軽減につながる治療選択肢として期待される。

成長ホルモン分泌不全性低身長症は、脳下垂体からの成長ホルモンの分泌が十分ではないことにより生じる、成長障害のひとつ。頻度は4,000~10,000人に1人と報告される希少疾病だ。成長ホルモンは成長および代謝を調節する働きを持つため、成長ホルモン分泌不全性低身長症の患者では、低身長やこれに伴う心理的・社会的な問題、第二次性徴の遅れ、その他健康上の問題を生じる可能性がある。

投与12か月後の年間成長速度、既存の製剤ジェノトロピン投与群と同様の有効性

今回の承認取得は、骨端線閉鎖を伴わない思春期前の小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者を対象に、エヌジェンラの週1回皮下投与と、既存の成長ホルモン製剤であるジェノトロピン(R)(一般名:(遺伝子組換え))の連日皮下投与を比較した、国内第3相試験および海外第3相試験の結果等に基づくもの。ジェノトロピンは、ファイザー株式会社が製造販売する遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤だ。

国内第3相試験は、日本人小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者44例を対象に、エヌジェンラ週1回投与の有効性と安全性ならびに薬物動態を検討する第3相、非盲検、実薬対照無作為化比較試験。治験参加者は、エヌジェンラ投与群(0.66mg/kgの週1回投与、薬物動態の評価のため0.25mg/kgから投与を開始し2週間隔で0.48、0.66mg/kgへ順次増量)、またはジェノトロピン投与群(0.025mg/kgの1日1回投与)のいずれかに無作為に割り付けられ、12か月間治験薬の投与を受けた。

海外第3相試験は、小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者224例を対象に、エヌジェンラ週1回投与の有効性と安全性を検証する第3相、非盲検、実薬対照無作為化比較試験。20か国が参加した。治験参加者はエヌジェンラ投与群(0.66mg/kgの週1回投与)、またはジェノトロピン投与群(0.034mg/kgの1日1回投与)のいずれかに無作為に割り付けられ、12か月間治験薬の投与を受けた。

いずれの試験でも、エヌジェンラ投与群は、主要評価項目である投与12か月後の年間成長速度において、ジェノトロピン投与群と同様の有効性を示した。また、エヌジェンラ投与群の忍容性は良好であり、ジェノトロピン投与群と同様の安全性プロファイルが示されたとしている。

同社は、「これまで成長ホルモンの治療は連日投与する必要があったが、投与に伴う負担を軽減できる週1回投与のエヌジェンラを新たな治療選択肢として、成長ホルモン分泌不全性低身長症の患者へお届けできることを嬉しく思う」と、述べている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • エブリスディ、I型SMAの乳児対象のFIREFISH試験3年間の成績を発表-ロシュ
  • エヌジェンラ、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症で発売-ファイザー
  • 2021年の全世界売上は487億ドル、前年比16%増-MSD
  • 患者自ら装着可能な着衣型3誘導心電計測システムを開発、5月提供開始-慶大病院ほか
  • スペソリマブ、膿疱性乾癬(汎発型)P2試験追加データを発表-独ベーリンガー