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ザイティガ、ホルモン療法未治療転移性前立腺がんの適応追加を申請-ヤンセン

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2017年05月30日 PM01:00

3つの分泌源でアンドロゲンの産生を阻害する唯一の承認薬

ヤンセンファーマ株式会社は5月26日、前立腺がん治療剤「(R)」(一般名:)について「ホルモン療法未治療転移性前立腺癌」の適応追加申請を厚生労働省に行ったと発表した。

前立腺がんは世界の男性人口において罹患率が2番目に多いがんであり、人口全体では4番目に多い。アジアの前立腺がんの発生率は西欧諸国に比べて低いものの、着実に増加し続けており、アジア諸国における死亡率は全体的に高まっている。日本国内においても前立腺がんの患者数は、2010年の6万4,934人から2011年には7万8,728人と増加。2016年のがん罹患数予測においては、前立腺がんが第1位となっている。

ザイティガは、アンドロゲン合成酵素であるCYP17を選択的に阻害することで抗腫瘍効果を示すCYP17阻害剤で、日本国内においては2014年7月に「去勢抵抗性前立腺癌」を適応として承認を取得している。前立腺がんにとって重要な精巣、副腎、腫瘍組織自体という3つのアンドロゲン分泌源すべてでアンドロゲンの産生を阻害する作用を持つ唯一の承認薬だ。現在100か国以上で承認されており、これまで世界中で29万人以上の男性に処方されている。

LATITUDE試験の結果をASCO2017で発表へ

2017年6月2~6日に米国・シカゴで開催される米国臨床腫瘍学会年次総会( 2017)のプレナリーセッションにおいて、アンドロゲン除去療法(ADT)+アビラテロンおよび低用量プレドニゾンの併用が、新たに転移性前立腺がんと診断された患者に対して有効であるかを確認する第3相ランダム化二重盲検比較試験LATITUDE(212082PCR3011)試験の結果が発表される。

同試験では、ホルモン療法に感受性を示す前立腺がん男性に対するアビラテロンとプレドニゾンの併用投与の役割を評価し、また治療初期のアビラテロンとプレドニゾン併用の有効性を評価。この試験では、2013年1月から2014年11月まで、日本を含む34か国から患者1,199人が登録されたという。

転移性前立腺がんの治療においては、アンドロゲン除去療法(ADT)と抗アンドロゲン剤の併用療法である複合アンドロゲン遮断(CAB)療法が広く用いられているが、ハイリスクの予後因子を有する転移性前立腺がん患者にとって、新たな治療選択肢の登場は、臨床的なベネフィットをもたらすものとして注目されている。

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