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内視鏡システム「LASEREO」の上部消化管用拡大スコープ「EG-L600ZW」を発売-富士フイルム

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2015年11月20日 PM12:00

CMOSセンサーと独自の画像処理機能で微細な病変の観察をサポート

富士フイルム株式会社は11月17日、内視鏡システムの光源にレーザーを用いた新世代内視鏡システム「」()用スコープとして、高解像度CMOSセンサーと独自の画像処理機能で、微細な病変の観察をサポートする上部消化管用拡大スコープ「」を、同日より富士フイルムメディカル株式会社を通じて発売したと発表した。


画像はリリースより

LASEREOは、波長の異なる「白色光観察用レーザー」(白色光用レーザー)と、「狭帯域光観察用レーザー」の2種類のレーザーを搭載している。白色光用レーザーは、蛍光体により生成したスペクトル幅の広い白色光を照射することで、自然な色の画像をモニター上に再現。狭帯域光観察用レーザーは、波長が短いスペクトル幅の狭い光で、これを照射することで粘膜表層の微細血管やわずかな粘膜の凹凸などのコントラストを強調して画像をシャープに映し出すことができ、微小な病変の観察をサポートする。2012年9月の発売以降、特に早期がんに特徴的な粘膜表層の微細血管などの変化を観察できるとして、医療機関から高い評価を得ているという。

患者の身体的負担軽減、低侵襲な検査に寄与

今回発売したEG-L600ZWは、今年5月に発売した下部消化管用拡大スコープ「EC-L600ZP」と同様に、イメージセンサーに高解像度CMOSセンサーを搭載し、低ノイズで高解像度な画像を提供する。通常の観察時に加えて、粘膜表層の微細血管のコントラストを高めて強調して表示する「Blue LASER Imaging(BLI)機能」や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを見やすく表示する画像処理機能「Linked Color Imaging(LCI)」使用時の画像も高画質化され、微細な病変の観察をより強くサポートするという。

また、最短1.5mmからの近接観察を実現する拡大レンズを搭載し、病変などをより細部まで観察できるという。さらに、ズーム時の動作モードには、通常用いられる「連続ズーム動作モード」に加え、簡単なボタン操作で段階的に拡大できる「ステップズーム動作モード」を搭載。拡大観察時にピントが合わせやすくなったとことが特長に挙げられている。

EG-L600ZWは、LASEREO用上部消化管用拡大スコープとして、消化管内の粘液などを除去するウォータージェット機能を初めて内蔵しながら、先端部外径は従来機の10.8mmからさらに細い9.9mmを実現。患者の身体的負担を軽減し、低侵襲な検査に寄与するとしている。

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