医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > プラザキサの中和剤idarucizumabに関する新データを公表-独ベーリンガー

プラザキサの中和剤idarucizumabに関する新データを公表-独ベーリンガー

読了時間:約 1分11秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年12月05日 AM06:00

ほぼ完全に阻害されたフィブリン形成を正常化

独ベーリンガーインゲルハイム社は11月19日、同社が開発中の中和剤「」の投与により、血液凝固および血栓形成メカニズムに対する「(R)」(一般名:ダビガトランエテキシラート)の効果を中和させることが、新たな試験データによって明らかになったと発表した。


この画像はイメージです

同試験は、健常被験者を対象とし、プラザキサを服用後にidarucizumabを投与。紙で切ったときのような小さな擦過傷を作った後、フィブリン形成が評価された。その結果、idarucizumab投与後は血液凝固系が正常化され、血液凝固メカニズムにおいて重要な要素であるフィブリン形成が再び可能になることが示されたという。また、idarucizumabの忍容性は良好であり、臨床的に問題となる副作用は生じなかったとしている。

なお、idarucizumabは、今年6月に米国食品医薬品局(FDA)から「画期的治療薬」の指定を受けている。

臨床現場での国際第3相試験を29か国で開始

本年5月からグローバルで進行中のRE-VERSE AD(TM)試験では、臨床現場でプラザキサを服用中で、従来の治療で対処困難な出血を発症した患者、あるいは緊急処置を要する患者を対象にidarucizumabを評価している。この試験は、健常被験者ではなく患者を対象とした新規経口抗凝固薬に対する中和剤を評価する初めての臨床試験である。

ベーリンガーインゲルハイムの循環器疾患領域バイスプレジデントであるJörg Kreuzer氏はプレスリリースで、

「当社が開発しているプラザキサに対する特異的な中和剤は、医療現場でダビガトランの抗凝固作用を迅速に中和することが必要な状況で、新たな治療の選択肢を医師に提供するものとなるでしょう」

と述べている。(

▼外部リンク
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社 プレスリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • アレセンサ、ALK陽性早期非小細胞肺がん初の術後補助療法でFDA承認-中外
  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ