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胃閉塞を起こした患者にコーラを投与、90%以上の効果を示す アテネ大学の調査

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2013年01月10日 PM01:13

胃閉塞にコーラが90%の効果

胃閉塞を起こした患者にコーラを与えることで、90%以上の治療効果があるということがアテネ大学の研究レポートで発表された。

(画像はイメージです)

世界中のコーラ治療を調査

この研究レポートはAlimentary Pharmacology & Therapeutics誌に掲載された。

アテネ大学の研究者たちは、過去10年間において世界中の病院でコカ・コーラによる治療を受けた、46名の患者達の詳細を記した学術書をくまなく調べた。

それによれば、手術を要した患者にコカ・コーラを与えたことで、91.3%の成功率がはじき出された。

コカ・コーラを与えられた患者の半数は、コカ・コーラが胃の中に入ることによって胃閉塞から開放され、さらに19名がその効果により、幹部の切開など、手術による治療を免れた。

これは、コカ・コーラに含まれる物質が繊維質を消化する胃酸に似ており、泡がその消化過程を促進することで効果が上がると見ている。ダイエットコーラやカロリーゼロのコーラも同じ成分が含まれているので同じ効果が期待できる。

廉価に行える治療

この調査は、コカ・コーラによる治療は安く、実行しやすく、内視鏡による治療のような処置が安全に行なえるとしている。

また、コカ・コーラは2.6の酸性を示し、炭酸とリン酸を含有している。研究者によれば、この成分は胃酸と混ざって繊維の消化に重要な働きを及ぼすということだ。

さらに、コカ・コーラに含まれる炭酸によって胃の中で泡が発生し、溶解過程を助長する。胃の閉塞物を完全に壊すことが出来なくても、コカ・コーラはそれをより小さくやわらかくし簡単に取り除けるようにする効果がある。

▼外部リンク

Alimentary Pharmacology & Therapeutics誌 (Wiley online Libraryより)
http://onlinelibrary.wiley.com

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