わが国で腰痛に悩む人は2000万人以上いると推定される。また、要介護となった原因の上位に関節・腰痛疾患が挙げられるなど、「痛み」の治療は国全体で取り組むべき課題といえる。ところが、慢性疼痛を抱える人のなかで、「現在、通院している」のは36.7%にとどまっている。痛みの治療が長引くことは、“痛みの悪循環”などによる症状の悪化を引き起こし、患者のいわゆる「ドクターショッピング」なども招きかねない。そこで、東京大学医学部附属病院 麻酔科痛みセンター 緩和ケア診療部部長の住谷昌彦先生に、早期の痛み治療を行う意義について話をうかがった… 続きを読む
多くの高齢者が悩む「痛み」。しかし、生理的機能の低下による合併症のリスクに加え、他の医薬品との相互作用リスクなどもあり、高齢者の疼痛治療に難渋している医師も多い。そこで、日本消化管学会の理事長で、NSAIDs潰瘍関連の論文などの研究実績もある日本医科大学附属病院 教授・消化器・肝臓内科部長の坂本長逸先生に、高齢者の疼痛治療のアプローチについて話をうかがった… 続きを読む
日本人の高血圧有病率は年齢とともに上昇、60歳代では男女とも6割以上に達している。また、抗血小板薬等の年齢別服用率も60歳代から急上昇し、80歳代では約20%が服用している。このような循環器ならびに代謝系疾患を持つ患者の望ましい疼痛治療について、自身も多くの糖尿病患者を診てきた東京医科大学内科学第三講座 主任教授の小田原雅人先生に話を伺った… 続きを読む
痛み止めや解熱鎮痛剤として、処方されるケースも多い非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)。それに伴い、NSAIDs潰瘍の症例も増加しており、厚生労働省の「重篤副作用疾患別対応マニュアル*1」でも最初の項目に挙げられるほどとなっている。まれに無症候性で突然吐血し、救急搬送されるケースもあるNSAIDs潰瘍。そのリスクを減らすためにプライマリケアに求められるアプローチについて、消化性潰瘍のエキスパートでもある、筑波大学附属病院光学医療診療部長の溝上裕士先生にお話をうかがった… 続きを読む