医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

Home > トレンド変化の最前線 > 院長200人調査で見えた、収益「好・不調」の分かれ道 > 【全医院編】「広告する医院」は果たして、儲かっているか?

【全医院編】「広告する医院」は果たして、儲かっているか?

読了時間:約 1分28秒  2010年04月06日 AM10:04
このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事は医療者のみが閲覧する事ができます。

あなたは医療者ですか?

 本当に「広告」は効果があるのか。電柱広告、駅看板、地域誌・・・医院の「広告」を見てくれている患者さん/利用者は、どれほどいるのだろう。もし「広告」を止めたら、患者さん/利用者は減ってしまうのだろうか。
 その実態を確認しようと、QLifeは全国の医科医院・歯科医院・動物病院の院長200人にアンケート調査を実施した。

「ほどほど広告」は儲からない、一切しない方がマシ?

 結論からいうと、広告など「集患/集客施策」の実施度合いと、収益性との間には、強い相関はなかった。
 広告など「集患/集客施策」を熱心に実施している院長のうち、65%は収益「好調」であった。ただし、「広告は一切しない」院長や、患者を集めようという発想自体がない院長も多く、合計で31%にのぼった。注目すべきは「広告を一切しない」回答群で、「好調」院長数が「不調」院長数を上回ったこと。「あまり熱心ではない」程度に広告を実施しているグループよりも、やや好調医院が多い。
 つまり、広告をやるなら熱心にやるか、一切やらないかのどちらかにすべきで、「他院もやっているから、ほどほどにやる」という中途半端はうまくいかないと見るべきだろう。広告費は、飲食店や一般企業の世界でも、成功と失敗の格差が大きい経費。「自院の特徴や患者層、土地柄」に合致した広告ノウハウを構築するまでの試行錯誤投資をする覚悟・熱心さがないと、かえって無駄遣いになる可能性が高い。病院広告規制の枠内で、あるいは広告以外の集客施策を模索する必要がありそうだ。

  収益「好調」院長 収益「不調」院長
熱心に実施 65% 35%
あまり熱心ではない 48% 52%
「広告」は一切しない 58% 42%
「集客/集患」意識ない 39% 61%

incho200_2-1b

※広告/集客施策の熱心度は、前頁と同じく「周囲の類似の医院に比べ」た場合の院長の自己申告。
※収益性の「好調/不調」は院長の自己申告。調査票における選択肢記載は、「周囲の類似の医院にくらべて、『好調/不調』だと思う」。よって黒字でも「不調」、あるいは赤字でも「好調」としている可能性もある。なお内訳は、「好調:わからない:不調=36%:33%:31%」とほぼ3分された。本記事では「わからない」を除外して集計した数値を記載したが、「わからない」院長も含めて集計すると以下のグラフとなる。

incho200_2-2b