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ブラックロック・マイクロシステムズがヴィース・センターからリアルタイム神経信号処理プラットフォームのライセンスを取得

2020年08月11日 PM05:14
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ジュネーブ & ソルトレークシティ

(ビジネスワイヤ) — ヴィース・バイオ神経工学センター(ヴィース・センター)は、その神経信号処理/デコードソフトウエアプラットフォームを研究・臨床アプリケーション向けに商業化すべく、ブラックロック・マイクロシステムズに世界的ライセンスを付与しました。今回の契約の以前にも長きにわたる協業関係があり、ヴィース・センターとブラックロック・マイクロシステムズは共同で前進させたいと考えている神経工学分野での重要な開発案件が数多くありますが、今回はその中で初めてのものとなります。

本プレスリリースではマルチメディアを使用しています。リリースの全文はこちらをご覧ください。:https://www.businesswire.com/news/home/20200811005383/ja/

The real-time neural signal processing platform will extend the reach of brain-computer interface applications. (Photo: Wyss Center)

The real-time neural signal processing platform will extend the reach of brain-computer interface applications. (Photo: Wyss Center)

ヴィース・センターのブレインマシンインターフェース科学者であるDavid Ibanez博士は、「神経信号処理アプリケーションの1つの制約は、脳信号を収集する複数のデバイスと直接的に連携するシングルソフトウエアプラットフォームがないことです。研究者と臨床医は患者からの信号を分析するために独自のソフトウエアを開発しなければならず、これにより効率が制約され、診療所へのソリューションの導入が遅れます」と述べています。Ibanez博士はここ数ヶ月にわたり、ヴィース・センターによるソフトウエアプラットフォーム開発活動をけん引してきました。

ヴィース・センターのNeuroKeyと呼ばれる高性能データ分析プラットフォームは、埋め込み可能な高チャンネル数のブレインコンピューターインターフェース(BCI)での使用に最適化されており、動作の回復、意思伝達、補助装置の制御など、完全なリアルタイム神経インターフェースの研究・臨床アプリケーションにとっての重要な構成要素となります。

この医療グレードプラットフォームは、商用のハードウエアやセンサーに適合性があり、特注デバイスに適応可能です。NeuroKeyは、ラボや自宅での臨床導入に向けて、BCI技術の研究開発を加速する潜在力を持っています。

「自宅でイネーブリング装置を利用できれば、私は以前にも増して素晴らしい独立性と自由を手に入れるでしょう」とイアン・バーカート氏は述べています。BCIパイオニアとして知られるバーカート氏は、ブラックロック・マイクロシステムズが開発したイネーブリング神経インターフェースを装着しています。彼は2010年のダイビング事故中に脊髄損傷を負いました。「現在、BCI装置は管理された環境で極端な監督の下でのみ使用できますが、ブラックロック・マイクロシステムズとヴィース・センターによるこの革新成果は、これらの装置を実際条件の下での使用に向けて発展させることができる段階へと研究を進めています。」

ヴィース・センターとブラックロック・マイクロシステムズの提携関係は、当センターの橋渡し研究手法の好例です。この手法は、当センターのスタッフの技術的才能と研究開発活動を、ブラックロック・マイクロシステムズの臨床知識や市場知識と組み合わせたものです。ブラックロック・マイクロシステムズは10年以上にわたり研究者やBCIパイオニア(四肢まひ患者)に高信頼性の侵襲的ブレインコンピューターインターフェース技術を提供してきた一流企業です。

ブラックロック・マイクロシステムズの共同創設者で最高経営責任者(CEO)のマーカス・ゲルハルト氏(MPhil、MA)は、次のように述べています。「ブラックロック・マイクロシステムズは、人生を変える革新成果と神経工学を患者さんにもたらす活動でヴィース・センターと協業できることを誇りに思います。」

ヴィース・センターのMary Tolikas最高経営責任者(Ph.D、MBA)は、次のように付け加えました。「これは多くの人々の生活に大きな影響を与えることになると思われ、私たちはこれがブラックロック・マイクロシステムズと共同で進める多くの神経工学分野の開発の最初の例になることを願っています。」

以上

ヴィース・バイオ神経工学センター(スイス、ジュネーブ)について

ヴィース・センターは非営利の独立研究開発組織として、脳の理解を促進することで、治療法の実現と生活の改善に取り組んでいます。

ヴィース・センターのスタッフは、当センターの学術・産業分野の連携者と協力して、神経生物学・神経放射線学・神経工学における革新と新手法を追求することで、脳のダイナミクスと疾患の治療の根底にある機構についての詳細な知見を独自に明らかにするとともに、未充足の医療ニーズを満たす装置と治療法の開発促進に当たっています。

ヴィース・センターは、スイスの起業家で慈善活動家のハンスホルグ・ヴィース氏からの寛大な寄付によって2014年に設立されました。資金提供機関やその他の提供元からの追加資金が、ヴィース・センターによる使命追求の促進に貢献しています。

www.wysscenter.ch/

ブラックロック・マイクロシステムズについて

ユタ州ソルトレークシティーを拠点とするブラックロック・マイクロシステムズは、2008年に設立され、神経科学・神経工学・神経プロテーゼの分野における技術を提供する世界一流企業です。同社の技術は、ブレインマシンインターフェース(BMI/BCI)、埋め込み型生体工学技術、てんかん診断における世界の革新の中核に位置しています。ユタアレイの最も影響力のある埋め込み例が、数人の四肢まひ者です。ピッツバーグ大学のネイサン・コープランド氏は義肢を操って2016年にバラク・オバマ大統領とグータッチを行い、オハイオ州立大学のイアン・バーカート氏は自動車制御を学んでおり、CalTechのナンシー・スミス氏はバーチャルピアノの演奏を学んでいます。一見容易な作業ですが、すべてにおいてユタアレイを使用して思考を行動に変換して、機能を回復しました。

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本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20200811005383/ja/

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