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武田薬品のオンコロジー部門が第62回米国血液学会(ASH)年次総会で血液がん治療におけるリーダーシップを示す

2020年11月11日 AM01:44
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米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪

(ビジネスワイヤ) — 武田薬品工業株式会社TSE:4502/NYSE:TAK)(「武田薬品」)は本日、2020年12月5~8日にバーチャル開催される第62回米国血液学会(ASH)年次総会で、企業スポンサー研究のアブストラクト22件を報告すると発表しました。当社がASHで発表する科学研究は、血液がんの治療を前進させるための当社独自の手法を明らかにするものであり、患者さんのニーズに合わせた変革的なソリューションを開発して提供するという当社のコミットメントの例証となります。また本総会で武田薬品は、血液疾患の分野における当社の広範なポートフォリオおよびパイプラインに関するデータも発表します。

武田薬品Oncology Therapeutic Area Unitのヘッドを務めるクリス・アーレントは、次のように述べています。「今年のASHで、武田薬品のオンコロジー研究開発部門が報告する最新データは、既存の治療パラダイムを転換し、白血病やリンパ腫、骨髄腫などの血液がん患者さんの深刻なニーズに応える真に斬新な手法を研究するという当社のコミットメントを浮き彫りにします。がんの治療法を探究する当社の活動は、限定的な治療選択肢か有効でない治療選択肢を持つ患者さんを含め、すべての患者さんに命を救う医薬品を提供するという当社の約束に突き動かされています。」

発表する主要なデータは下記の通りです。

  • ペボネジスタット: 第2相Pevonedistat-2001試験のサブ解析結果を口頭発表セッションで報告します。本試験の高リスク骨髄異形成症候群(MDS)サブグループの転帰に着眼した解析で、ペボネジスタット+アザシチジンの併用療法が、アザシチジン単独療法と比較して、骨髄抑制を増強することなく、無イベント生存期間の延長、奏功期間の延長、急性骨髄性白血病への転化の遅延をもたらすことが示されました。またペボネジスタット+アザシチジンの併用療法の安全性プロファイルは、アザシチジン単独療法の場合と同等でした。転帰不良にもかかわらず、高リスクMDSの治療で過去10年間に目新しい進歩は見られず、安全性プロファイルが良好で骨髄抑制を悪化させない有効な治療薬が必要となっています。
  • アイクルシグ(ポナチニブ): アイクルシグのOPTIC試験の中間解析から得られたデータを口頭発表セッションで報告します。本データは、第3世代のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるアイクルシグにつき、第2世代(2G)TKIによる治療が失敗した抵抗性の慢性期慢性骨髄性白血病(CP-CML)患者(変異の有無不問)で、奏功に応じた投与レジメンにて使用した場合に、本薬のベネフィット/リスク効果が改善することを際立たせるものです。別の口頭発表は、2G後のTKIという条件で評価する患者集団として最大規模となるPACE試験およびOPTIC試験の患者を対象とするプール化サブ解析を取り上げます。CP-CMLは多くの場合に管理可能ですが、2G TKIによる治療の失敗を経験し、特に治療抵抗性の患者の場合、長期転帰は不良となっており、CP-CML患者のケアが依然として不十分なものであることを浮き彫りにしています。
  • ニンラーロ(イキサゾミブ): TOURMALINE-MM2試験の結果を口頭発表セッションで報告します。本試験は、移植非適応の初発多発性骨髄腫患者でレナリドミド+デキサメタゾンの併用療法にニンラーロを追加した場合の検討を行うようにデザインされています。本試験で統計的有意性のしきい値は満たされず、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は達成されませんでしたが、ニンラーロの追加により全体的なPFSの中央値が13.5カ月延長されることが示されました。細胞遺伝学的に高リスクの事前設定拡大サブグループでは、PFS中央値がプラセボ群の18.0カ月に対し、ニンラーロを追加した場合は23.8カ月に達しました。初発多発性骨髄腫患者にとって、経口薬のみの承認済み治療選択肢が現時点で存在しないため、プロテアソーム阻害薬を基盤とする新たな治療選択肢が必要となっています。
  • アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン): リンパ腫のフロントライン治療としての第3相試験2件の5年フォローアップデータをポスター発表で取り上げます。未治療のステージ3/4ホジキンリンパ腫に対するアドセトリスとドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジンの併用療法(アドセトリス+AVD)の評価を行ったECHELON-1試験のデータは、フォローアップ期間の延長に伴い、現在の標準治療であるABVDと比較してAVDにアドセトリスを追加した場合、病期、国際予後指標のリスク因子スコア、PET2ステータスと無関係に、強固で持続的な治療効果がもたらされることを実証しています。CD30陽性末梢性T細胞リンパ腫患者に対するフロントライン治療で標準治療との比較でアドセトリスとCHP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン)の併用療法(アドセトリス+CHP)の評価を行ったECHELON-2試験の良好な最終解析結果も報告します。ECHELON-1試験およびECHELON-2試験におけるアドセトリスの安全性プロファイルは、化学療法との併用療法で確立しているアドセトリスの安全性プロファイルと一致するものでした。

発表が受理されたオンコロジー領域のアブストラクトは下記の通りです。

注記: 記載された時間はすべて太平洋標準時です

ペボネジスタット

アイクルシグ(ポナチニブ)

多発性骨髄腫

アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)およびリンパ腫

ペボネジスタットについて

ペボネジスタットは、特定のタンパク質の修飾を妨げるファーストインクラスのNEDD8活性化酵素(NAE)阻害剤です。ペボネジスタットによる治療は、白血病を含むがんで細胞周期進行と細胞生存を阻害し、細胞の死滅をもたらします。ペボネジスタットとアザシチジンの併用療法は、前臨床試験で抗腫瘍活性を示し、AML患者での第1相試験では良好な忍容性と有望な臨床活性を示しました。ペボネジスタットは現在、移植または集中的導入化学療法に不適格(非健康)なHR-MDS、HR-CMML、AML患者に対するファーストライン治療としての第3相試験で評価中であり、また非健康なAML患者での第2相試験でアザシチジンおよびベネトクラクスとの3剤併用療法にて検討中です。

アイクルシグ(ポナチニブ)錠について

アイクルシグはBCR-ABL1を標的とするキナーゼ阻害剤です。BCR-ABL1は慢性骨髄性白血病(CML)とフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病(Ph+ ALL)で発現する異常なチロシンキナーゼです。アイクルシグはコンピューターと構造に基づく医薬品設計プラットフォームを使用して開発されたがん分子標的治療薬であり、特別にBCR-ABL1およびその変異体の活性を阻害するように設計されています。アイクルシグは、ネイティブのBCR-ABL1に加え、最も抵抗性の強いT315I変異を含め、治療抵抗性のあるBCR-ABL1変異すべてを標的とします。アイクルシグは承認済みのTKIとして唯一、BCR-ABL1のゲートキーパー変異T315Iに対し作用します。同変異は承認済みの他のあらゆるTKIに対する抵抗性と関連しています。アイクルシグは、2016年11月にFDAより完全承認を取得しました。アイクルシグの適応は、慢性期/移行期/急性転化期のCMLまたはPh+ ALLを患い、他のTKI療法が適応とならない成人患者と、T315I陽性CML(慢性期、移行期、急性転化期)またはT315I陽性Ph+ ALLの成人患者の治療となります。アイクルシグは、初発慢性期CML患者の治療を適応としておらず、同患者の治療薬として推奨されません。

重要な安全性情報(米国向け)

注記がある場合を除き、第2相試験の48カ月フォローアップ解析(N=449)に基づく。

警告:動脈閉塞、静脈血栓塞栓症、心不全、肝毒性

完全な枠組み警告については処方情報の全文をご覧ください。

  1. アイクルシグ(ポナチニブ)による治療を受けている患者の35%以上で、致死的な心筋梗塞、脳卒中、脳大動脈の狭窄、重度の末梢血管疾患、緊急の血行再建術を必要とする事態を含め、動脈閉塞が発現しています。50歳未満の患者を含め、心血管リスクを持つ患者も持たない患者もこれらのイベントを経験しました。血管閉塞が発現した場合はアイクルシグを即座に中断ないし中止します。リスクとベネフィットの検討に基づき、アイクルシグ治療を再開するかどうか決定します。
  2. 静脈血栓塞栓症がアイクルシグ治療を受けた患者の6%で発現しています。血栓塞栓症の証拠につきモニタリングします。重篤な静脈血栓塞栓症が発現した患者ではアイクルシグの用量調節または中止を検討します。
  3. 死亡例を含む心不全がアイクルシグ治療を受けた患者の9%で発現しています。心機能をモニタリングします。心不全が新規発症ないし悪化した場合はアイクルシグを中断ないし中止します。
  4. 肝毒性、肝不全、死亡がアイクルシグ治療を受けている患者で発現しています。肝機能をモニタリングします。肝毒性が疑われる場合はアイクルシグを中断します。

警告および注意

動脈閉塞:枠組み警告に記載された動脈閉塞イベントが患者の35%で報告されており、これらの患者は第1相試験および第2相試験のいずれにも存在しました。第2相試験では、アイクルシグ治療を受けた患者の33%(150/449例)が心血管(21%)、末梢血管(12%)、脳血管(9%)の動脈閉塞イベントを経験し、一部の患者は複数種類のイベントを経験しました。致死的イベントと生命を脅かすイベントは治療開始から2週間以内に1日15 mgの低用量で発現しています。アイクルシグは再発性または多部位の血管閉塞をもたらす場合もあります。患者はこれまで血行再建術が必要でした。最初の動脈閉塞イベントが発現するまでの期間の中央値は193~526日にわたりました。心血管リスク因子を持つ患者も持たない患者も、約50歳以下でも、これらのイベントを経験しています。これらのイベントで最も多く観察されたリスク因子は、高血圧、高脂血症、心疾患の病歴でした。動脈閉塞イベントは年齢が高いほど、虚血、高血圧、糖尿病、高脂血症の病歴を持つ患者ほど、多く発現しました。動脈閉塞イベントの発現が疑われる患者ではアイクルシグの投与を中断または中止します。

静脈血栓塞栓症:静脈血栓塞栓症イベントが患者の6%で発現し、発現率は5%(CP-CML)、4%(AP-CML)、10%(BP-CML)、9%(Ph+ ALL)でした。イベントには深部静脈血栓症、肺塞栓症、表在性血栓性静脈炎、視力喪失を伴う網膜静脈血栓症が含まれます。重篤な静脈血栓塞栓症が発現した患者では、アイクルシグの用量調節または投与中止を検討します。

心不全:致死的ないし重篤な心不全または左心室機能不全が、第2相試験における患者の6%で発現しています。最も一般的な心不全イベント(それぞれ患者の3%)は、うっ血性心不全および駆出率低下でした。心不全と一致する兆候や症状につき患者をモニタリングし、臨床上の必要に応じて、アイクルシグの投与中断を含む処置を施します。重篤な心不全が発現した場合は投与中止を検討します。

肝毒性:肝毒性イベントが患者の29%で観察されています(11%がグレード3~4)。重度の肝毒性はあらゆる患者コホートで発現しています。BP-CMLまたはPh+ ALLの患者3人が死亡しており、1人がアイクルシグの投与開始から1週間以内に劇症肝不全で、2人が急性肝不全で死亡しました。最も多かった肝毒性の種類はASTまたはALTの上昇(全グレードが54%、グレード3~4が8%、フォローアップの最終日までに回復しなかった症例が5%)、ビリルビン上昇、アルカリフォスファターゼ上昇でした。肝毒性イベントが発現するまでの期間の中央値は3カ月でした。肝機能検査値をベースライン時に、その後は少なくとも月1回、または臨床上の必要に応じて、モニタリングします。臨床上の必要に応じて、アイクルシグの投与を中断、減量、中止します。

高血圧症:治療下における収縮期/拡張期血圧の上昇が、患者の68%で発現しています。うち12%が重篤で、高血圧性クリーゼを含むものでした。患者は錯乱、頭痛、胸痛、息切れを伴う高血圧症の場合、緊急の臨床的介入を必要とする場合があります。ベースラインにおける血圧が140/90 mm Hg未満の患者では、80%が治療下で高血圧症を発現しました(44%がステージ1、37%がステージ2)。ベースラインでステージ1の高血圧症を有していた患者132人では、67%がステージ2の高血圧症を発現しました。アイクルシグの投与期間中は血圧上昇につきモニタリングと管理を行い、高血圧症を治療して血圧を正常化します。薬物療法によって高血圧症を管理できない場合はアイクルシグの投与を中断、減量、中止します。高血圧の著しい悪化、動揺性または治療抵抗性の高血圧症が認められる場合、治療を中断し、腎動脈狭窄症の評価を検討します。

膵炎:膵炎が患者の7%で発現しています(6%が重篤またはグレード3/4)。これら症例の多くがアイクルシグの投与中断または減量から2週間以内に回復しています。治療下で発現したリパーゼ上昇の発現率は42%でした(16%がグレード3以上)。血清リパーゼ値を、最初の2カ月間は2週間ごと、その後は月1回、または臨床上の必要に応じてチェックします。膵炎またはアルコール乱用の病歴を持つ患者では、これ以外にも血清リパーゼのモニタリングを検討します

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