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テラヴェクティス、成人T細胞白血病/リンパ腫を治療するための当社のレンチウイルスベクターベースの治療用ワクチンについて、欧州医薬品庁から希少薬指定を獲得

2015年02月09日 PM09:41
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パリ

(ビジネスワイヤ) — 「2015年世界対がんデーに当たり、当社は免疫オンコロジー分野で最も革新的な企業の一角を占める立場として、より持続可能な寛解を実現する新治療法の開発に取り組んでいることを誇りに思います。患者ケアの改善に一貫して取り組んでいる中で、当社はウイルス誘発性成人白血病/リンパ腫を対象とする臨床試験を開始することで、がんとの闘いで次なる段階へと進みます。」(テラヴェクティスのRenaud Vaillant最高経営責任者(CEO))

完全統合型の創薬・臨床開発バイオテクノロジーを手掛ける企業として治療用ワクチンと免疫療法の開発に傾注するテラヴェクティスは、欧州医薬品庁(EMA)成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL/L)を治療するための当社の治療用ワクチン候補について、希少薬指定を行ったと発表しました。

ATL/Lは白血球の一種Tリンパ球の希少な悪性腫瘍で、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)で引き起こされ、日本の全人口における有病率は最大で1%となっています。HTLV-1に感染した全患者の約5%が生涯においてATL/Lを発症します。

ATL/Lには4種のサブタイプがあり、予後は不良となっています(最も侵攻型の2タイプでは1年未満)。患者は忍容性が良好な治療選択肢もしくは効果の高い治療選択肢または両者の欠如という事態に直面しています。これまでの治療選択肢には、重篤な副作用を伴う生物学的治療薬や積極的化学療法剤、抗ウイルス治療薬、また適用可能であれば、長期を要するとともに不確実性が伴う造血幹細胞移植があります。

当社の生物学的化合物は、HTLV抗原に対する免疫反応を誘起することを狙った治療用ワクチンの治験薬で、患者の免疫系が白血病細胞と闘えるようにすることを目指すものです。

開発プロジェクトを担当する上級科学者のDéborah REVAUDは、次のように述べています。「これまでの前臨床試験で免疫原性について得られた結果は非常に有望なもので、私たちは治療薬を切望している患者らに安全で忍容性が改善された代替治療薬を届けられるとの見通しに、心を弾ませています。」

欧州における希少薬指定は、人口1万人当たり5人未満の有病率の致死的疾患ないし慢性消耗性疾患を対象に、その治療・予防・診断を目的として開発中の医薬品に付与されるものです。スポンサーは指定により、開発プロセスの加速やインセンティブによるメリットを得るとともに、医薬品が上市された場合に7年間の市場独占権を獲得することができます。

薬事申請担当ヘッドを務めるEmmanuelle Sabbah-Petroverは、次のように述べています。「私たちは欧州医薬品庁が当社の抗ATL/Lワクチン候補を希少薬に指定したことに大変喜んでいます。これはテラヴェクティスにとって大きな節目となる成果であり、私たちは今回の指定によるインセンティブすべてを活用して、本化合物を追求し、その開発を加速していきたいと思います。当社では2015年第3四半期末に向けて最初の患者を欧州で募集し、2016年に米国と日本でさらなる開発を前進させることができると見込んでいます。」

本ワクチン候補が開発中にATL/Lを対象に安全性と効果について説得力のあるプロファイルを実証した場合、当社は同じワクチン候補をHTLV関連感染症の治療薬として、また可能であれば予防薬としてさらに開発する見通しを既に検討中です。

THV02について

THV02はHTLV-1ウイルスに感染したATL/L患者を対象とするプライム/ブーストレジメンで使用される2種のレンチウイルスベクターから成る実験薬です。両治験薬とも、HTLV-1ウイルスの4種のタンパク質に由来する同じ抗原をエンコードしています。

前臨床評価において、THV02は数種のモデルで安全性を実証し、前例のない免疫原性プロファイルを示しました

テラヴェクティスについて

テラヴェクティスは完全統合型の創薬・臨床開発バイオテクノロジーを手掛ける非上場企業で、パスツール研究所を前身としています。

テラヴェクティスは15年以上にわたってレンチウイルスベクター分野の基礎研究に投資しており、パスツール研究所の知的財産権について世界規模での独占権を確保しています。

テラヴェクティスは、保有するレンチウイルスベクター技術プラットフォームを基盤に、当社専有の差別化したCAR T細胞技術プラットフォームを含め、がんおよび感染性疾患と闘うための治療用ワクチンおよび免疫療法の開発に当たっています。

テラヴェクティスは著名な投資家や、世界的なバイオ製薬企業の元経営幹部らの強い支持を得て、研究開発活動とGMP順守の社内生産設備で急速な進歩を続けています。

テラヴェクティスは単独または提携先との協働にて、臨床開発プログラムを加速し、2015年にオンコロジー分野でさらに2件の第I/II相臨床試験を開始する計画です。

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