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コヴィディエン、内視鏡的焼灼療法が前がん状態の食道組織を切除し、病状悪化を顕著に低減させることを示す臨床試験を発表

2013年05月24日 PM04:40
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米フロリダ州オーランド

(ビジネスワイヤ) — ヘルスケア製品世界的大手のコヴィディエン(NYSE: COV)は本日、前向き多施設ランダム化対照試験の結果から、Barrx™ RFアブレーション(焼灼)システムを利用した内視鏡的焼灼療法が、食道の前がん状態であるバレット食道を切除することで、病状悪化を防止することに有効であることが示されました。

このSURF試験*(SUrveillance vs. RadioFrequency ablation、観察対高周波焼灼)では、軽度異形成の確定症例を含むバレット食道の患者136人が組み入れられました。患者は組み入れに当たり、内視鏡的焼灼療法とそれに続く内視鏡的観察(治療群)か、内視鏡的観察のみ(対照群)にランダムに割り付けられました。バレット組織・異形成・食道がんの有無を評価するため、組み入れ後に組織試料(生検)を一定間隔で採取しました。

本試験の主要評価項目は、焼灼群と対照群の間で経時的な病状悪化のリスクを比較することです。病状悪化は、フォローアップ期間中における高度異形成または食道がんの発症と定義されます。著者らは、内視鏡的焼灼療法の場合、2年間のフォローアップ期間中、病状悪化の相対リスクが対照群と比較して94%低減した(焼灼群で進行率1.5%、対照群で進行率25.0%)ことを報告しています。

その他の評価項目には、バレット組織の消失と有害事象の発生率が含まれます。最後の内視鏡観察において、焼灼を受けた患者の90%はバレット食道組織の兆候がなく、対照群の患者でバレット組織の消失を示した患者は1人もいませんでした。焼灼群における最も一般的な有害事象は食道狭窄で、7人に患者(10.3%)で見られ、内視鏡的拡張術で治癒しました。

オランダ・アムステルダムにあるアカデミック・メディカル・センターの胃腸内視鏡検査教授兼内視鏡検査長で、今回の治験責任医師を務めたJacques Bergman医師(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「軽度異形成の確定症例を含むバレット食道の患者において、内視鏡的焼灼により、観察のみと比べ、高度異形成や食道がんへの病状悪化が顕著に低減しました。両群の間における病状悪化の違いは非常に大きく、実際のところ、本試験を監督しているデータ安全性監視委員会は試験の早期中止を勧告し、対照群の患者は内視鏡的焼灼を受けることになっています。」

「軽度異形成の確定症例を含むバレット食道の高周波焼灼:欧州多施設ランダム化対照試験(SURF)の結果」(Radiofrequency Ablation in Barrett’s Esophagus with Confirmed Low-Grade Dysplasia: Results of a European Multicenter Randomized Controlled Trial (SURF))と題された研究は、バレット食道・異形成・がんの管理を専門とする医師らが欧州の9カ所の医療センターで実施したものです。Dr. Bergmanと共に試験に当たったKai Yi N. Phoa医師(M.D.)は昨日、今週当地で開催された米国消化器病学会の研究フォーラムの一環としての2013年消化器病週間で、転帰データを発表しました(アブストラクト#1004)。

コヴィディエンGIソリューションズの最高医学責任者(CMO)を務めるデビッド・アトリー(M.D.)は、次のように述べています。「この試験は軽度異形成の確定症例を含むバレット食道の患者に対する管理アルゴリズムに関して、非常に重要な新情報を提供するものです。これまで、軽度異形成の患者に対する最適な管理戦略に関して、ある程度の不確実性が存在しました。このランダム化対照試験から、こうした患者群における疾患進行率が観察のみの場合であれば2年間にわたって高く、またこの悪化リスクが内視鏡的焼灼で積極的に患者を処置することで顕著に低減することについて、最高レベルの証拠が得られたと、私たちは考えています。」

バレット食道は胃食道逆流症による慢性傷害の結果として発症します。正常な食道の内層が異常細胞(バレット組織)で置き換わり、患者の食道腺がん(がん)発症のリスクを高めます。最終的にがんを発症するバレット食道の患者は一般的に、初期のバレット食道から始まり、軽度異形成または高度異形成への進行、最終的にがんへの進行という一連の段階を踏みます。

* SURF試験はコヴィディエンが提供した資金・製品・協力の支援を受けて実施されました。

コヴィディエンについて

コヴィディエンはヘルスケア製品の世界的大手企業として、患者転帰改善のための革新的メディカルソリューションを創出し、臨床でのリーダーシップと卓越性によって価値を提供しています。医療機器、医薬品、メディカルサプライの3領域で、業界をリードする広範な製品ラインの製造、供給、サービスを行っています。当社は2012年度に119億ドルの売上高を上げ、世界70カ国に4万3000人の従業員を擁し、当社の製品は140を超える国々で販売されています。当社事業の詳細についてはwww.covidien.comをご覧ください。

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