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歯周病菌のエネルギー産生に関与する酵素の性質と立体構造を解明-岩手医科大

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2019年04月16日 AM11:30

歯周病の罹患や進行に深く関わるP. gingivalis

岩手医科大学は4月11日、歯周病の罹患や進行に深く関わるPorphyromonas gingivalisという細菌のアミノ酸代謝にかかわるリン酸トランスアセチラーゼ(Phosphotransacetylase; Pta)と酢酸キナーゼ(Acetate kinase; )の酵素学的性質と立体構造を明らかにしたと発表した。この研究は、愛知学院大学歯学部の吉田康夫准教授(元・岩手医科大学歯学部准教授)と岩手医科大学薬学部の毛塚雄一郎助教、野中孝昌教授らの研究グループによるもの。研究成果は「Journal of Oral Microbiology」に掲載されている。


画像はリリースより

歯周病は細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患であり、動脈硬化などの全身疾患との関連を示す報告が数多くある。また、歯周病の罹患や進行にはP. gingivalisという細菌が深く関与している。P. gingivalisは、糖ではなくアミノ酸を代謝してエネルギーを獲得していると考えられているが、アミノ酸代謝経路に関与する酵素群の重要性は認識されつつも、P. gingivalisにおけるエネルギー産生については、十分に解析されていない状況だった。

PtaやAckを標的とした阻害剤がP. gingivalisに特異的な抗菌薬となる可能性

研究グループは、PtaがアセチルコエンザイムAからアセチルリン酸を生成。次いでAckがアセチルリン酸から酢酸を生成する際に、エネルギー通貨であるアデノシン三リン酸(Adenosine triphosphate; ATP)が合成されるが、ゲノム上のこれら酵素遺伝子をどちらか一方でも欠損させるとP. gingivalisは生育しなかった。一方、欠損した遺伝子をプラスミドで導入した場合にはP. gingivalisは生育した。この結果は、どちらの酵素もP. gingivalisのエネルギー産生に必須であることを強く示唆しているという。

すなわち、PtaあるいはAckを標的とした阻害剤が、P. gingivalisに特異的な抗菌薬となる可能性が示された。さらに、得られた立体構造情報に基づき、基質結合や触媒に関与するアミノ酸残基を同定したという。

今回の研究成果により、歯周病菌に特異的な新規抗菌薬の開発が期待される。なお、研究グループは今回の結果をもとに、阻害剤探索に向けた計画を進めている。

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