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しみず整形外科クリニック 清水一郎院長

読了時間:約 3分46秒  2013年01月22日 AM09:15
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しみず整形外科クリニック
清水一郎院長

「専門性」と「広い悩み相談」
その両立こそが
地域かかりつけ医の理想像

一番の苦労

勤務医とは違ったストレスがあるので、開業には明確なビジョンが必要

 開業してまだ2年足らず。大きな苦労というのはないが、大学病院に勤務していた時と比較してみると、ストレスの種類が違うなと感じる。大学病院時代は、手術が多いという体力的なストレスに加えて、人間関係の複雑さなどがあったが、現在そのようなストレスからは解放された一方、外来の時間が増えた分時間を拘束されることや、経営面でのストレスなど、今までであればさほど気にもしなかったことに対しての比重が大きくなった。
 だからこそ、なのかもしれないが、大学病院での人間関係に疲れたからとか、研究をしたくないからとか消去法で開業するとうまくいかないのではないかと思う。一時的にストレスからは解放されるものの、これまでに感じたことのなかった問題に直面することで、新たなストレスが生まれるから。だからこそ、ある程度の経験を積んだ上で「こういうスタイル・理念でやりたい」という明確なビジョンがなければ、開業するのは難しい。私も開業医としてはまだまだ半人前。周りのスタッフの患者への接し方、また患者からもらう一言一言が日々勉強になっている。

一番の特長

患者さんへのケアを怠らない。だからこそあえて予約制を設けず

 ここ浦和は学校も多くあり、高齢の方だけではなく幅広い年齢の方が治療に訪れる。地域のかかりつけ医として、さまざまな体の悩みの相談を親身に受け止め、解決を手伝うには、専門分野で高水準の医療を提供するだけでは不十分で、さらにそれ以外のことでも気軽に相談できることが必要だ。「痛み」で整形外科を訪れる患者さんはたいてい、内科疾患にも罹っている。基礎疾患以外の疾患を見つけられるような細かいケアを行っていくよう、スタッフ一丸となって努めている。
 その考えが根底にあるから、あえて予約制は設けていない。困った時にすぐ来院してもらうことが重要だからだ。患者さんからも「いつでも相談できるのがうれしい」「待ち時間が少ないからいい」と感謝の言葉をいただいている。

一番の自慢

患者さん側から相談・質問をしやすいスタッフであることが重要

 現在、看護師、作業療法士などを合わせ、計20名のスタッフが在籍している。私は病院もサービス業のひとつと考えているため、スタッフ全員には「接遇」講習会の受講を義務付けている。その効果もあって、患者さんからのスタッフの受けがいいところが自慢だ。
 この効果は、実はサービス品質の向上だけにとどまらない。スタッフの対応が良いと患者さんはいろいろなことを気軽に相談できるようになる。些細な情報でも何かしら、患者さん本人が自ら伝えてくれると、診断や治療法選択のヒントが得られるだけでなく、ご本人の発言がきっかけになることで、治療に前向きになりやすい効果もある。提供する医療の質にも寄与するのだ。

一番の秘訣

患者さんの治療モチベーションを上げること

 関節疾患は、特に効果がはっきり見える分野。寝たきりだった患者さんが歩けるようになったりと、劇的な変化を目の当たりにすることができる。痛いからと言ってふさぎ込んでしまう患者さんだと症状改善も難しいが、ご本人に「よくなろうと」いう気持ちがあり、治療に積極的になれば改善されやすい。だから「積極的な姿勢を持ってもらうこと」が治療を継続する上で重要だ。そのために私たちができることは、設備と環境を整え、高水準の医療で患者さんのサポートを行っていくこと。そして、患者さんの生活背景や内科的な要素なども含め、全体として疾病をとらえる姿勢が、かかりつけ医として何よりも大切と考えている。

一番の夢

地域のかかりつけ医として、ソフト面をブラッシュアップ

 今後は治療内容、接遇、危機管理なども含め、クリニック自体をブラッシュアップし、よりよいソフトを作っていきたいと思っている。また、スタッフたちが働きやすい環境を作っていくことも、私に課せられた仕事だ。スタッフの満足度を高めることが結果として患者さんの満足度にもつながっていくためだ。
 また、近隣のクリニックとの関係を密にし、顔の見える意思疎通、心身連携を図っていくことも患者さんの満足度を高めるには必要。地域のかかりつけ医として、安心して気軽にかかってもらえるクリニックを作ることが私の夢だ。

医院プロフィール

しみず整形外科クリニック

埼玉県川口市柳崎5-3-17
TEL:048-262-5413
医院ホームページ:http://shimizu-seikeigeka.com/


モダンで清潔感のあるクリニック。待合室やリハビリ専用の診療なども広々した作りになっている。
JR武蔵野線「東浦和」駅より徒歩約10分。詳しい道案内は、医院ホームページから。

診療科目

整形外科

理念

地域のかかりつけ医として患者さんの満足の上をいく治療・サービスを提供する

院長プロフィール

清水一郎(しみず・いちろう)院長略歴

1992年 日本大学整形外科学教室入局
1993年 国立立川病院勤務
1994年 川口市医療センター勤務
1997年 春日部市立病院勤務
1998年 日大病院勤務
2002年 日本大学整形外科学教室医局長
2003年 日大病院 リハビリ医局長、整形外科講師
2004年 日大病院整形外科医局長
2010年 しみず整形外科クリニック開業

所属学会他

日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、日本整形外科学会スポーツ医
日本整形外科学会リハビリ医

取材では「患者さんのことを第一」にという想いが強く伝わってきました。
物腰もやわらかく、対応も非常に紳士的なドクターでした。
患者さん評判がいいのも納得です。