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バイオサイトジェン、二重特異性抗体YH008のIND申請をFDAが承認したと発表

2022年12月20日 PM09:45
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北京

(ビジネスワイヤ) — バイオサイトジェン・ファーマシューティカルズ(北京)(以下「バイオサイトジェン」、HKEX: 02315)は本日、ファーストインクラスの自社開発PD-1 x CD40二重特異性抗体(bsAb)であるYH008の第1相試験について、新薬臨床試験開始届(IND)を米国FDAが承認したと発表しました。本IND申請は、バイオサイトジェンの完全子会社ユーキュア・バイオファーマが実施したものです。

本試験は、非盲検用量漸増試験(No. YH008101)として、PD-(L)1抵抗性の進行性の固形腫瘍または血液悪性腫瘍の患者を対象に、YH008単剤療法の安全性、忍容性、薬物動態、予備的抗腫瘍活性の評価を行います。

YH008は、PD-1およびCD40に対し、それぞれアンタゴニスト活性およびアゴニスト活性を示します。in vitroおよびin vivoの試験において、CD40シグナル伝達経路の活性化は、PD-1の発現に依存していることが示されています。従ってYH008は、全身的なCD40の非特異的活性化を伴わず、腫瘍特異的なPD-1+T細胞が濃縮されている腫瘍微小環境において、CD40経路を条件的に活性化することができます。YH008はさらに、Fc受容体を介した非特異的な免疫活性化を避けるため、Fc-silentのIgG1アイソタイプを用いた設計となっています。YH008は、in vivoにて親モノクローナル抗体(mAb)や併用療法よりも優れた抗腫瘍活性を示しています。さらに、同系移植モデルにて、YH008の抗腫瘍活性はベンチマークであるPD-1モノクローナル抗体やPD-L1 x CD40二重特異性抗体よりも優れていることが確認されています。in vivoの薬力学試験では、YH008が腫瘍浸潤DCおよびT細胞を活性化できることが示されています。さらに、in vivo試験およびGLP毒性試験の両方で、YH008はベンチマークのCD40モノクローナル抗体と比較して、安全性が向上していることが示されています。

バイオサイトジェンの最高科学責任者(CSO)であるYi Yang博士は、次のように述べています。「YH008のCD40アゴニスト活性はPD-1依存的であり、より標的を絞った免疫細胞活性化と相乗効果を可能にするものです。これらの特性により、高用量においても、抗腫瘍活性を高めると同時に肝毒性の発現を防止できるため、YH008は高い臨床的可能性を有しています。」

ユーキュアの最高経営責任者(CEO)兼最高医療責任者(CMO)でバイオサイトジェンの副社長のRong Chen博士は、次のように述べています。「YH008は、大規模なin vivo有効性スクリーニングによって発見されたファーストインクラスの二重特異性抗体であり、同スクリーニングにおいて冷たいがんでも優れた抗腫瘍活性を示しています。YH008に対する今回のIND承認により、当社は多様な治療手法の製品をより多く臨床の場に投入し、患者に利点をもたらすことができるようになります。」

ユーキュア・バイオファーマについて

ユーキュア・バイオファーマは、バイオサイトジェンの完全所有子会社として、バイオサイトジェンの研究開発パイプラインのための臨床開発を行うという使命を担っています。ユーキュア・バイオファーマは、強力な臨床開発チームと豊富な臨床開発経験に依拠しながら、がんをはじめとする適応症に対する抗体薬療法に傾注しています。当社は、10種類以上の標的に対する製品パイプラインを確立しており、2つの製品が第2相多国籍臨床試験(MRCT)に、2つの製品が第1相段階にあります。詳細については、https://www.eucure.com/en/indexをご覧ください。

バイオサイトジェンについて

バイオサイトジェン(HKEX: 02315)は、革新的な技術で画期的な抗体医薬の研究開発を推進する世界的なバイオテクノロジー企業です。バイオサイトジェンは、完全ヒトモノクローナル抗体および二重特異性抗体を開発するために当社が専有するRenMabTM/RenLite®マウスプラットフォームを使用し、当社のin vivo薬効スクリーニングプラットフォームおよび臨床開発の優れた専門力を統合し、医薬品開発プロセス全体を簡素化しています。バイオサイトジェンは、1000種類以上の標的に対して抗体を開発する大規模プロジェクトの「プロジェクト・インテグラム」を実施しています。本プロジェクトにより、多国籍製薬企業(MNC)との提携数件を含め、28件の医薬品共同開発契約と16件のRenMiceTMライセンス契約が世界各国の企業と結ぶに至りました。バイオサイトジェンは、北京に本社を構え、江蘇省海門、上海、ボストン(米国)、ハイデルベルク(ドイツ)に支社を有しています。詳細情報については、http://en.biocytogen.com.cnをご覧ください。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

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