東京
(ビジネスワイヤ) — PHC株式会社 バイオメディカ事業部(以下、「PHCbi」)は、このたび、製薬企業および研究施設・医療機関向けに、業界No.1(*1)の省エネ性能を実現し、ユーザビリティのさらなる向上とセキュリティ強化を追求したノンフロン -85℃超低温フリーザー「VIP ECO SMART」シリーズ(品番:MDF-DU703VHS1-PJ/DU503VHS1-PJ)を発売(*2)しましたので、お知らせいたします。
本プレスリリースではマルチメディアを使用しています。リリースの全文はこちらをご覧ください。:https://www.businesswire.com/news/home/20221129005473/ja/
ノンフロン -85℃超低温フリーザー「VIP ECO SMART」シリーズ(528L/729L) (※「ENERGY STAR」認証取得モデルは北米向けモデルのみ) (画像:ビジネスワイヤ)
細胞・遺伝子治療の研究開発の進展やmRNAワクチンの実用化などに伴い、細胞試料や医薬品、ワクチンなどの長期保存を目的として、高精度な冷凍保存性能を持つ超低温フリーザーの需要が高まっています。特に、温室効果ガスの排出量を抑制し、エネルギー効率に優れた機器に対する研究施設や医療機関の関心は大きく、例えば、アメリカ国立衛生研究所では、エネルギー効率が高いことが超低温フリーザーの必須条件とされています(*3)。このような市場ニーズを踏まえ、冷凍保存性能を損なうことなく、電力消費を極力抑えながら、持続可能な地球環境に貢献する製品の開発が求められています。
「VIP ECO SMART」シリーズは、創薬やライフサイエンス研究に携わる研究者の貴重な検体や試料などを、効率的に安心して長期保存できるだけでなく、地球環境への負荷低減に貢献し、利便性により優れたノンフロン -85℃超低温フリーザーです。主な特長は、次のとおりです。
1. 二元冷凍インバーター制御技術で約30%(*4)の消費電力量を削減。国際基準で他社を凌駕する業界No.1の省エネ性能
PHCbiは、2018年より、エネルギー効率の高い自然冷媒と、低速域での効率的な回転制御によって電力消費を抑制できるインバーターコンプレッサーを採用することで、消費電力量を大幅に削減した超低温フリーザー「VIP ECO」シリーズを提供してきました。このたび発売した「VIP ECO SMART」シリーズは、低速域でのより効率的な回転制御を可能とする新型インバーターコンプレッサーに加え、新たに二元冷凍インバーター制御(*5)を含む独自技術を活用し、1日あたりの消費電力量を5.4kWh(*6)に抑え、現行機種(*7)比で約30%の消費電力量削減を実現しました。尚、本製品の北米向けモデル(*8)は、11月22日、オフィス機器の国際的省エネルギー認証制度である「国際エネルギースタープログラム(*9)」において、米国環境保護庁(United States Environment Protection Agency, EPA)が定めた消費電力の基準を満たすとして「ENERGY STAR」認証を取得(*10)しました。同日時点で、同製品の省エネ性能は、本認証制度の超低温フリーザー分野に登録された適合製品の中でトップ(*11)に位置します。
2. 電気錠の装備により、セキュリティ対策を強化。複数の認証機能の搭載で、多様化する施設運用にも対応
外扉に内蔵した電気錠によるセキュリティ対策強化によって、庫内の貴重な検体や試料を、より確実に守ります。開錠方法として、パスワード認証の他に、顔認証やNFC認証(*12)を加えた複数の選択肢を揃えることで、多様化する施設運用ニーズに応えます。
3. カラー液晶タッチパネルの大型化により、視認性と操作性を向上
カラー液晶タッチパネルを現行機種の約1.4倍にあたる10.1インチに大型化し、解像度も約1.6倍に拡大しました。様々な機能をシンプルで使いやすく見やすい画面に集約し、研究活動の効率化をサポートします。
尚、当社は、将来、本製品とクラウドサーバとのデータ連携を通じて、製品の稼動監視やメンテンナンス管理など、作業者の負担低減と安全かつ安心な運用に資する新たなサービスを提供する予定です。
PHCbiは、1966年に薬用保冷庫を国内で発売して以来、保存培養機器を中心とした幅広いライフサイエンス機器の開発に取組んでまいりました。特に、過去十数年にわたって省エネ型製品の開発に注力し、2017年5月には、メディカルフリーザー、研究用保冷庫および薬用冷蔵ショーケース10機種の北米向けモデルが、研究用冷蔵・フリーザーの分野において「ENERGY STAR」認証をいち早く取得した実績を有しています。このたび発売した新製品は、当社の省エネ型製品ラインアップにおけるトップエンドモデルとなります。
PHC株式会社で取締役およびバイオメディカ事業部長を務める中村伸朗は、「当社の超低温フリーザーは、その精緻な性能と高い品質をお客様からご評価いただき、日本およびグローバル市場において、それぞれNo.1およびNo.2の市場シェア(*13)を有する中核製品に成長しました。このたび発売した新製品『VIP ECO SMART』シリーズは、冷凍保存性能のみならず、省エネ性能においても業界をリードし、医療の発展と地球環境保全の両面に寄与するものと確信しています。当社は、これからも研究者や医療従事者の皆様の多様な課題にお応えし、細胞・遺伝子治療をはじめとする先端治療の研究開発や治療薬の製造、患者さんの治療プロセスにおける QCD(品質、コスト、納期)課題に応える革新的なソリューションの創出を通じて、モダリティの進化に貢献してまいります」と述べています。
(*1)(*10)(*11) 11月22日付け「ENERGY STAR」認証取得時点。認証番号:2404812(MDF-DU703VHA-PA)/2404811(MDF-DU703VH-PA)/2404909(MDF-DU503VHA-PA)/2404910(MDF-DU503VH-PA。超低温フリーザーにおいて
ENERGY STAR Certified Lab Grade Refrigerators and Freezers
出典:Global Assessment of Life Science Equipment Market 2022 (Frost & Sullivan)
(*2) 本日時点では国内市場のみ。海外向け発売は、来年を予定
www.phchd.com/jp/biomedical/preservation/ultra-low-freezers/mdf-du703vhs1
www.phchd.com/jp/biomedical/preservation/ultra-low-freezers/mdf-du503vhs1
(*3) 出典:Global Assessment of Life Science Equipment Market and The Impact of COVID-19 (Frost & Sullivan、2021年11月1日発行)
(*4) JIS C 9801(2006年度版)年消費電力量測定方法の温度条件での測定(-80℃設定、50Hz、無負荷)において
(*5) 特許第6603394号。令和3年度関東地方発明表彰「群馬県知事賞」を受賞
(*6) 室温23℃、設定-80℃、MDF-DU703VHS1-PJ(100V/60Hz)の実測値
(*7) 「VIP ECO」(品番:MDF-DU702VHS1-PJ)
(*8) 品番:MDF-DU703VHA-PA/DU703VH-PA, MDF-DU503VHA-PA/DU503VH-PA
(*9) オフィス機器の国際的省エネルギー認証制度。米国環境保護庁(United States Environment Protection Agency, EPA)によって、各製品カテゴリー別に消費電力に関する基準が設定され、この基準を満たす製品に「国際エネルギースターロゴ」の使用が認可される。日米両政府合意のもと、1995 年10 月から実施され、現在では、日本に加えスイス、カナダ、台湾も参加する世界的な取り組みに発展
(*12) Near Field Communication(近距離無線通信)認証。オプション品
(*13) 出典:Global Assessment of Life Science Equipment 2022 (Frost & Sullivan、2021年実績・台数ベース)
<PHC株式会社・バイオメディカ事業部について>
1969年に設立されたPHC株式会社は、グローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社(コード番号 6523 東証プライム)の日本における事業子会社です。ライフサイエンス事業を行うバイオメディカ事業部では、事業ブランド「PHCbi」を掲げ、超低温フリーザーやCO2インキュベーターをはじめとした研究・医療支援機器およびサービスの提供を通じて、約110カ国における科学者と研究者への支援に取り組んでいます。
www.phchd.com/jp/biomedical/about-phcbi
businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20221129005473/ja/
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