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オクタファルマ、心臓手術を受ける患者での後天的フィブリノゲン欠損症の治療薬としてのfibryga®に関するデータの公表を発表

2019年11月05日 PM04:35
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スイス・ラーヘン

(ビジネスワイヤ) — オクタファルマは、フィブリノゲン濃縮製剤fibryga®が、心臓手術中に重度の出血を呈する患者でクリオプレシピテートの有効な代替となることを示す新しいデータが公表されたと発表しました。データは最近、米国医師会誌(JAMA)に掲載されました1

過剰な出血は術中の主要な懸念事項で、過剰な血液損失もしくは凝固因子の消費、またはその両方は凝固因子フィブリノゲンの欠損をもたらす場合があります。この後天的フィブリノゲン欠損症(AFD)は、血漿由来クリオプレシピテートまたはフィブリノゲン濃縮製剤のいずれかにより治療可能です。AFDにおけるフィブリノゲン濃縮製剤の使用に関するデータは、これまで限られたものしか存在しませんでした。 fibryga®は、静脈内注射用の高純度・病原体二重不活化・凍結乾燥ヒトフィブリノゲン濃縮製剤で、迅速に再溶解してフィブリノゲン欠損を有効に正常化します。

AFDに対するフィブリノゲン濃縮製剤の使用に関する最新データは、FIBRES試験から得られています。本試験は、心臓手術を受ける患者を対象に、クリオプレシピテートとの比較でfibryga®の非劣性を評価するためにカナダで実施された多施設・一重盲検・ランダム化・実薬対照試験です。本試験にはカナダの11施設で患者827人が組み入れられました。論文でジーニー・カラム医師と同僚らは、これらの出血患者で、治療に要した成分輸血の平均回数が、心肺バイパスから24時間後でfibryga®投与患者とクリオプレシピテート投与患者で差がないことを示しました(それぞれ16.3回対17.0回、非劣性につきp < 0.001)。有害事象は両群間で差はありませんでした。データは本試験であらかじめ定めた非劣性の基準を満たしたため、試験は早期終了しました。完全な試験結果はこちらからオンラインで確認できます。

重度の出血患者の治療を目的としたフィブリノゲン濃縮製剤の有効性と安全性を評価したこれまでの研究は、規模において限界があるものでした。FIBRES試験は重度出血でフィブリノゲン濃縮製剤を検討した中で最大規模のランダム化実薬対照臨床試験であり、最終解析に含まれる患者数は過去に実施された全試験の合計患者数を上回ります。

これらのデータは、クリオプレシピテートがAFDの現行標準治療となっている地域で特に重要であり、心臓手術を受ける患者の出血管理へのfibryga®の使用を支持するものです。

fibryga®は、ラベル表記された一定量のフィブリノゲンを含み、二重の病原体不活化処理が施されています。凍結乾燥粉末として供給され、室温にて貯蔵可能で数分で再溶解できます。再溶解した製品は、室温で24時間安定を保ちます。逆に、クリオプレシピテートは使用前に解凍する必要があり、解凍から4時間以内に使用しなければなりません。クリオプレシピテートに含まれるフィブリノゲンの量は、製剤間で大きく異なることがあり得ます。またクリオプレシピテートを調製する際に血漿をプールすることは、病原体感染の潜在的リスクを伴います。

オクタファルマのオラフ・ウォルター取締役は、次のように述べています。「大手術を受ける患者は非常に脆弱な状態であり、便利な治療薬が利用可能となることは非常に重要です。これらの最新結果は拡大し続けるfibryga®の肯定的データを増強するもので、私たちは過剰な出血を経験する患者のための迅速で有効な治療に貢献できて光栄です。」

fibryga®は、欧州連合の15カ国に加え、米国とカナダで先天性フィブリノゲン欠損症の治療薬として承認されています。スイスでは、先天性フィブリノゲン欠損症とAFDの両方の治療薬として承認されています。

fibryga®について

fibryga®は、プール血漿から製造される新規フィブリノゲン濃縮製剤で、迅速な再溶解、二重の病原体不活化処理による安全性、高い純度を実現しており、迅速で有効なフィブリノゲン補充が必要な患者の治療で機能します。適応症は国によって異なる場合があります。各国特有の情報については各国の製品情報を調べるか、オクタファルマの販売担当までご連絡ください。

オクタファルマについて

オクタファルマのビジョンは、「情熱が当社を、人々の生活を前進させる新しいヘルスソリューションの提供に駆り立てる」というものです。スイス・ラッヘンに本社を置くオクタファルマはヒトタンパク質の世界最大級のメーカーで、ヒト血漿およびヒト細胞株に由来するヒトタンパク質の開発と製造を行っています。同族経営企業のオクタファルマは、投資により人々の生活を改善できると考えており、1983年からそれを実践してきました。それが当社の引き継ぐ伝統だからです。当社は、当事者意識、誠実さ、リーダーシップ、持続可能性、起業家精神に価値を置きます。

オクタファルマ・グループの2018年の売上高は18億ユーロ、営業利益は3億4600万ユーロに達し、将来の成長のために2億4000万ユーロの研究開発投資および設備投資が実施されました。オクタファルマは世界で約8314人の従業員を擁し、下記の3治療領域における製品を通じて115カ国の患者の皆様の治療を支えています。

・血液疾患(凝固障害)

・免疫療法(免疫障害)

・集中治療(出血管理および機能的血液量補充)

オクタファルマは、7軒の研究開発施設と6軒の最先端生産施設をオーストリア、フランス、ドイツ、メキシコ、スウェーデンに有しています。

 


1 Callum et al. Effect of fibrinogen concentrate vs cryoprecipitate on blood component transfusion after cardiac surgery – The FIBRES randomized clinical trial. JAMA 2019. doi:10.1001/jama.2019.17312. Published online October 21, 2019.

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20191104006148/ja/

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