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エレクトロコアの非侵襲迷走神経刺激療法が片頭痛の治療に有効であることが、頭痛専門の国際学術誌に掲載の臨床研究で示される

2014年03月18日 AM02:55
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米ニュージャージー州バスキングリッジ

(ビジネスワイヤ) — 国際頭痛学会の公式誌Cephalalgiaに掲載された研究(2014年3月13日)で、エレクトロコア(electroCore)の非侵襲迷走神経刺激(nVNS)療法が、一定の患者における片頭痛治療において、有効で忍容性が良好な治療となり得ることが報告されました。

Goadsby教授が主導した非盲検試験は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校と、米国の他の4つの施設が実施し、30人の患者が参加しました。

組み入れられた患者30人中27人が、計80回の片頭痛発作の治療にnVNS療法を採用しました。中等度または重度の頭痛発作がある患者が、発作54回中23回(43 %)で痛みの解消または緩和を報告しました。中でも、患者が治療後2時間で痛みが解消したと報告した発作は54回中12回(22 %)に上ります。また頭痛が軽度な時に治療を実施した発作26回中10回(38 %)は、2時間で痛みが解消したと患者は報告しています。予期しない有害事象や重篤ないし重度の有害事象の報告は1件もなく、論文の指摘では、nVNSがより強力なトリプタン製剤と比較して忍容性がはるかに良好で、トリプタン製剤と同等の心血管または脳血管に関する懸念を伴わないとしています。

試験ではまた、一定の患者が一貫して良好な反応を示すこが判明しました。少なくとも3回の発作に対する治療を行った患者18人中6人(33 %)は、2/3回の発作で痛みが解消しました。

エレクトロコアの創設者で最高経営責任者(CEO)のJP・エリコは、次のように述べています。「この利用しやすい治療法が多くの患者にとって、この衰弱性の疼痛症状に有効であることが示されたのは、当社にとって喜びです。この論文の著者らは、さらなるプラセボ対照試験を行う必要があると指摘しましたが、当社は現在のところ米国と欧州で4件の二重盲検ランダム化対照試験を実施中で、これらの分析結果は今年後半に得られる予定です。」

エレクトロコアの専有技術となる非侵襲電気刺激療法は、迷走神経束の特定の線維を活性化することで作用します。この活性化は中枢神経系内における抑制性神経伝達物質の放出をもたらし、さまざまな病気に関係している興奮性神経伝達物質グルタミン酸の過剰発現を低減させます。

患者は装置を頸部の迷走神経の上に2分間保持して自己治療を施します。患者は全員、装置を正しい位置に保持し、設定を適切に行うよう、使用法に関する訓練を受けます。

この治療法の大きな利点は、非常に安全であるという点です。外科的に植え込むVNS装置は20年以上にわたり、10万人以上の患者でまったく副作用なしに使用されています。また、この治療で産生させる化学物質は内因性のもので、中枢神経系内に含まれるため、他の薬物治療との併用が可能です。

著者:J. Goadsby、B. M. Grosberg、A. Mauskop、R. Cady、K.A. Simmons

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