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キャタレントはCiRAとヒトiPS細胞を使った再生医療研究に関する契約に合意

2014年03月10日 PM10:40
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ニュージャージー州サマーセット

2014年3月6日 (日本時間 2014年3月7日) - キャタレント・ファーマ・ソリューションズ(以下、キャタレント)は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使ったヒトへの再生医療について大きな一歩を踏み出すことに貢献する契約を京都大学iPS細胞研究所(CiRA)と締結したことをご報告いたします。この契約により、キャタレントは独占技術であるGPEx®細胞株構築技術を利用して抗コリンモノクローナル抗体を製造し、CiRAで行われるパーキンソン病の臨床応用を目指した研究のために供給します。

この抗コリンモノクローナル抗体は、CiRAと株式会社カン研究所(エーザイ株式会社の100%出資法人- http://www.kan-research.co.jp/index.html)との共同研究により発見、開発されました。キャタレントは、GPEx技術を用いてCiRAで用いられる抗コリンモノクローナル抗体を生産する細胞株をすでに作成し、その抗体はCiRAでのin vitro実験によってコリン陽性細胞を選択することに利用可能であることが示されています。今回の契約によって、キャタレントは細胞株の選択および適切な環境下での本抗体の生産を執り行い、CiRAに供給します。CiRAは本抗体を用いてiPS細胞から誘導されたドパミン神経細胞を選択し、選択された細胞を患者に移植する治療の臨床研究を計画しています。加えましてキャタレントでは、本プロジェクトのうちアカデミアでは実行不可能な部分、すなわち本抗体の製剤化、生産、無菌環境下でのバイアルへの充填・密封などをサポートいたします。

キャタレントバイオロジクス部門ディレクターである中村慎吾は以下のように述べています。「世界的に名高い高橋淳先生のチームとご一緒させていただけることを大変光栄に思っております。大変独自性が高い再生医療について、弊社のGPEx技術を用いて加速させることに大変興奮しておりますし、このような素晴らしい治療法をより早く市場に届けるお手伝いをできますことを期待しています。」

副社長兼キャタレントバイオロジクス部門本部長のジョナサン・アーノルドも以下のように付け加えます。「我々はアジアパシフィック地域においてバイオ生産業の必要性が上がっていることを目の当たりにしています。我々の持てるGPEx技術、専門性、および抗体-医薬品結合技術が、ウィスコンシン州マジソンに装備した最新のバイオ生産設備もあいまって、我々はこの興味深いプロジェクトにおいてiPS細胞研究所のパートナーの一員として最適なのでしょう。」

キャタレントのGPEx技術は、哺乳動物細胞の高生産能安定発現株を作り出すことができ、実際に各種の蛋白質・抗体の生産に用いられています。世界では500を超える組み換え蛋白質の生産に採用され、現在そのうち30以上の蛋白質について臨床試験が進行中かすでに上市されています。GPEx技術を利用した場合、抗生物質を用いた高生産能細胞株の選択、あるいは一般的な遺伝子の増幅の必要ありませんので、結果として細胞株の開発における必要時間が短くて済むことになります。

キャタレント・ファーマ・ソリューションズは医薬品開発ソリューションおよび先進的薬物送達技術の世界的リーダーとして、医薬品、生物製剤、およびコンシューマーヘルス製品について世界規模の臨床開発および商業供給能力をご提供しています。業界での80年を超える経験を通じて、キャタレントはより多くの製品をより迅速に市場に投入できるように、また治療効果の向上、より信頼性の高い製造・供給体制の実現に向けお客様をご支援してまいりました。キャタレントでは1000名を越える科学者を含む約8,500人余の従業員が、世界にちらばる30ヶ所近い施設にて、2013年度においては約18億米ドルの売上げを達成しています。キャタレントの本社は米国ニュージャージー州サマーセットにございます。より詳しくは、www.catalent.comをご参照ください。

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elliott.berger@catalent.com
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