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FDAのOctaplas®承認により、オクタファルマの米国における輸血用製剤の製品ラインが拡大

2013年01月28日 PM04:10
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米ニュージャージー州ホーボーケン

(ビジネスワイヤ) — オクタファルマUSAは本日、米国食品医薬品局(FDA)がオクタファルマの溶媒・界面活性剤処理ヒトプール血漿Octaplas®を承認したと発表しました。Octaplas®は複数の血漿凝固因子の補充を必要とする術前患者ないし出血患者の管理、肝疾患を原因とする凝固因子欠乏症の患者、または心臓手術ないし肝臓移植を受ける患者への使用が適応となっています1

FDAはまた、先天性1ないし後天性の血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を持つ患者における輸血または血漿交換での使用についても、本製品を承認しました。TTPはまれな血液疾患で、罹患率は100万人当たり3.8人です2。TTPは先天性、後天性のいずれの場合も、巨大タンパク質の活性調節に必要な酵素の著しい欠乏に伴うもので、こうした欠乏は全身、特に心臓・脳・腎臓の小血管における広範囲の血塊形成をもたらす可能性があります2,3

溶媒・界面活性剤処理は高感染性のエンベロープウイルスを減らす方法としてよく認識されています4Octaplas®はウイルス安全性を向上させ、輸血関連の急性肺障害と非溶血性アレルギー反応を防ぎ、単一供血者の血液から製造された新鮮凍結血漿と同等の標準濃度の凝固因子を提供するものです4

特定の同一血液型(ABO)を持つ複数の供血者から得たヒト血漿をプールすると、単一供血者における必須凝固因子と免疫中和抗体の変動を緩和できます5

溶媒・界面活性剤処理はエンベロープウイルスの脂質コートを不可逆的に破壊することでウイルスを不活化し、感染のリスクを低減します。血漿をプールすることで、希釈効果と標準濃度の中和抗体の存在という2つの要因により、単純ヘルペス1型などのエンベロープウイルスと、A型肝炎ウイルス(HAV)やE型肝炎ウイルス(HEV)、パルボウイルスB19などの非エンベロープウイルスの伝播リスクが効果的に最小化されます5

セントルイスのワシントン大学医学部で急性期透析ユニットディレクター兼内科準教授を務めるAnitha Vijayan医師(M.D.)は、次のように述べています。「血漿のプール、細胞ろ過、溶媒・界面活性剤処理は、白血球抗原に対する抗体を中和し、輸血関連急性肺障害(TRALI)の発症を媒介することが知られている生理活性脂質を減らす可能性があります6,7。TRALIは輸血と関連した疾患・死亡の原因として深刻でありながら、報告が十分ではありません8。」

オクタファルマUSAのフレミング・ニールセン社長によれば、「20年以上にわたり、世界各国で260万人以上の患者に対し、Octaplas®800万単位以上の輸血が行われています。当社がOctaplas®を米国の医学界に導入できることはうれしい限りです。Octaplas®が承認されたいずれの国においても、有害事象自発報告データでOctaplas®をTRALIと関連付ける報告はこれまでありません9。血漿輸血におけるTRALI発生率に関する報告は十分でありませんが、ここ数年は男性供血者のみを採用することで減少しています10。ただし各国の有害事象報告システムを通じ、依然として発生が毎年報告されています11。」

オクタファルマは2011年12月、FDAに対しOctaplas®の生物製剤承認申請書(BLA)を提出しました。Octaplas®の完全な処方情報については、www.octaplasus.comをご覧ください。

Octaplas®について

禁忌および有害事象

Octaplas®はIgA欠乏症患者、プロテインSの重度欠乏症患者、新鮮凍結血漿(FFP)またはいずれかの血漿タンパク質を含む血漿由来製剤に対する過敏症の病歴を持つ患者、Octaplas®に対する過敏反応の病歴を持つ患者への使用が禁忌とされています。

臨床試験で観察された重篤有害反応はアナフィラキシーショック、クエン酸中毒、重度の低血圧症でした。1%以上の患者で観察された最も一般的な有害反応は掻痒、蕁麻疹、悪心、頭痛、感覚異常でした。

警告および注意事項

  • ABO血液型不一致の場合、輸血反応が生じる可能性があります。
  • 注入速度が速い場合、循環血液量過多の結果として肺水腫または心不全が生じる可能性があります。
  • α2抗プラスミン因子の低濃度が原因で、線溶亢進に起因する大量出血が生じる可能性があります。
  • プロテインSの低濃度が原因で血栓症が生じる可能性があります。
  • Octaplas®の量がキログラム当たり1分間に1ミリリットルを超えた場合、クエン酸中毒が生じる可能性があります。
  • Octaplas®はヒト血漿から製造されています。従って、ウイルスや変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)原因物質、また理論上はクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)原因物質などの感染性因子を伝播するリスクを伴う可能性があります。

オクタファルマ・グループについて

スイス・ラッヘンに本社を置くオクタファルマはヒトタンパク質製品の世界最大級のメーカーで、30年間にわたって患者ケアと医療の革新に取り組んできました。拡大を続ける広範なパイプラインを持つオクタファルマの中核事業は、静注用免疫グロブリン、フォン・ヴィルブランド因子/凝固第VIII因子複合体を含め、ヒト血漿およびヒト細胞株に由来する高品質のヒトタンパク質治療薬の開発・製造・販売です。オクタファルマは5000人以上の従業員を擁し、米国を含む世界80カ国でバイオ医薬品分野の経験を積んでいます。米国ではオクタファルマUSAがニュージャージー州ホーボーケンに拠点を置いています。オクタファルマは米国食品医薬品局(FDA)の認可を受けた最先端の2つの製造施設を運営し、高度に柔軟な製造能力を備えています。詳細については、www.octapharma.comwww.octaplasus.comwww.wilateusa.comをご覧ください。

参考文献

1. Octaplas. Annotated prescribing information (1.14.1.2). Octapharma. Hoboken, New Jersey, USA.

2. Edel E, Al-Ali HK, Seeger S. Efficacy and Safety Profile of Solvent/Detergent Plasma in the Treatment of Acute Thrombotic Thrombocytopenic Purpura: A Single-Center Experience. Transfus Med Hemother 2010;37:13–19.

3. Tsai H-M. Pathophysiology of thrombotic thrombocytopenic purpura. Int J Hematol. 2010; 91:1-19.

4. World Health Organization. Technical Report, Series No. 924, 2004. Guidelines on Viral Inactivation and Removal Procedures Intended to Assure the Viral Safety of Human Blood Plasma Products. Geneva, Switzerland, 2004.

5. U.S. Department of Health and Human Services. Food and Drug Administration. Blood Products Advisory Committee. Pooled Plasma (Human), Solvent/Detergent Treated (Octaplas™). BLA 125416/0. Rockville, Maryland. September, 2012.

6. Horowitz B, Bonomo R, Prince AM, et al. Solvent-detergent treated plasma: a virus-inactivated substitute for fresh frozen plasma. Blood. 1992;79:826-831.

7. Hellstern P, Solheim B. The Use of Solvent/Detergent Treatment in Pathogen Reduction of Plasma. Transfus Med Hemother. 2011;38:65–70.

8. Zah T, Mesaric J, Majeric-Kogler V. Transfusion related acute lung injury (TRALI). Signa Vitae. 2009;4:8-11.

9. Svae T-E, Heger A, Biesert L. Production of plasma proteins for therapeutic use. Chapter 23. In Bertolini J, Goss N, Curling J (Eds.). Production of Plasma Proteins for Therapeutic Use. Wiley. Hoboken, New Jersey. 2012.

10. Eder AF, Dy BA, OPerez JM, et al. The residual risk of transfusion-related acute lung injury at the American Red Cross (2008-2011): limitations of a predominantly male-donor plasma mitigation strategy. Transfusion. 2012 Nov 1. [E-published ahead of print]

11. Hemovigilance: An Effective Tool for Improving Transfusion Safety De Vries RRP, Faber J-C (Eds.). Part 5: Preparation of Blood Components Section 5: Results and Achievements. Wiley-Blackwell. John Wiley & Sons, LTD. Hoboken, New Jersey. 2012

将来見通しに関する記述

本ニュースリリースには将来見通しに関する記述が記載されています。これらの記述には既知および未知のリスク、不確実性、当社のコントロールが及ばないその他の要因が関与します。当社はどのような場合であれ、これら将来見通しに関する記述を更新する義務、または将来の出来事や情勢に合わせて変更する義務を負いません。これらの要因には、進行中ないし未完了の研究開発活動の結果、FDAおよびその他の規制当局による対応が含まれます。

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