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【厚労省】抗癌剤に血小板減少症-重大な副作用で添文改訂

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2025年03月10日 AM10:10

厚生労働省は5日、中外製薬の抗癌剤「テセントリク点滴静注」(一般名:アテゾリズマブ)など6品目の添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう製造販売業者に指示した。

テセントリクのほか、メルクバイオファーマの「バベンチオ」(アベルマブ)、リジェネロン・ジャパンの「リブタヨ」(セミプリマブ)の抗癌剤3品目では、「重大な副作用」の項目に免疫性血小板減少症を追記した。

また、日本イーライリリーの2型糖尿病治療剤「トルリシティ」(デュラグルチド)に関しては、重大な副作用の項目に肝機能障害を追記したほか、ノバルティスファーマの抗悪性腫瘍剤「タフィンラーカプセル、同小児用分散錠」(ダブラフェニブメシル酸塩)、「メキニスト錠、同小児用ドライシロップ」(トラメチニブジメチルスルホキシド付加物)は、重大な副作用の項目に好中球減少症と白血球減少症を追記した。

一方、ギリアド・サイエンシズの「イエスカルタ点滴静注」(アキシカブタゲンシロルユーセル)などCAR-T細胞療法の再生医療等製品5品目についても、添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう製造販売業者に指示した。

改訂対象は、イエスカルタのほか、ブリストル・マイヤーズスクイブの「アベクマ」(イデカブタゲンビクルユーセル)、「ブレヤンジ」(リソカブタゲンマラルユーセル)、ヤンセンファーマの「カービクティ」(シルタカブタゲンオートルユーセル)、ノバルティスファーマの「キムリア」(チサゲンレクルユーセル)のCAR-T細胞5品目。

改訂内容として、「重要な基本的注意」の項目に、投与後にCAR陽性のT細胞を起源とするリンパ系腫瘍の発現が報告されていること、T細胞を起源とするリンパ系腫瘍に関する注意事項を追記した。

これら製品との因果関係は明らかでないものの、海外症例が複数確認されている実態を踏まえ、改訂が適当と判断した。

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