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フェソロデックス、閉経後進行・再発乳がんで初回治療からの使用が可能に-AZ

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2017年06月12日 PM02:45

エストロゲン受容体を分解する作用機序

アストラゼネカ株式会社は6月8日、抗エストロゲン剤/閉経後乳がん治療剤「(R)筋注250mg」(一般名:)に関して、6月5日の添付文書の一部改訂により、閉経後進行・再発乳がんで初回治療からの使用が可能となったと発表した。

ホルモン受容体陽性乳がんは、乳がん患者全体の80%以上を占めるとされ、中でも、進行・再発乳がんは、現状の治療法では治癒が困難とされている。

フェソロデックスは、現在の標準治療のアロマターゼ阻害剤にはない、エストロゲン受容体を分解する作用機序を持っている。2011年9月に、閉経後乳がんを適応として製造販売承認を取得し、11月の薬価収載をもって日本国内の販売を開始した。

「FALCON試験」の結果に基づく改訂

今回の添付文書改訂は、2016年に公表された第3相国際共同臨床試験(FALCON試験)の結果に基づくもの。同試験は、内分泌療法による治療歴のない閉経後ホルモン受容体陽性進行乳がん患者を対象に、アロマターゼ阻害薬の「アリミデックス」(一般名:)と比較した試験。同試験で、フェソロデックスは主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)を有意に改善し、患者の病勢進行リスクを約20%減少させることが示された。また、同試験で認められた有害事象は、概ねこれまでの安全性プロファイルと一致していたという。

今改訂で、同剤の「効能・効果に関連する使用上の注意」の項に記載されていた「本剤の内分泌療法未治療例における有効性及び安全性は確立していない。」が削除された。

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