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アルツハイマー病やパーキンソン病は輸血によって伝播しない

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2016年07月07日 AM10:00

献血でアルツハイマー病、パーキンソン病は伝染しない

輸血を受けた経験のある人にはホッとするニュースだ。献血によって退行性脳障害が伝染するという根拠は認められないことが、新たな研究で明らかにされた。


画像提供HealthDay

研究をレビューした米ウィンスロップ大学病院(ニューヨーク州ミネオラ)老年医学部長のIrving Gomolin氏は、「この研究は、アルツハイマー病やパーキンソン病の患者が提供した血液の輸血を受けた人にとって、新たな安心材料となるものだ。このような疾患が血液を介して伝染することは生物学的に不可能であり、万一あるとしても非常に稀であることが明らかにされた」と述べている。

今回の研究では、カロリンスカ研究所(スウェーデン、ストックホルム)のGustaf Edgren氏が率いるチームが、デンマークとスウェーデンで1968~2012年に、後に認知症またはパーキンソン病と診断された人から輸血を受けたことのある4万人以上のデータを追跡。そのような人からの輸血を受けたことのない140万人と比較した。

両群ともに、神経変性疾患を発症する確率は全く同じであり、このような疾患が輸血により伝播しないことが明確に示されたと、研究グループは述べている。

「この研究は、輸血を受けた患者が抱えていると思われる大きな不安を払拭するものである」と、米ロングアイランド・ユダヤ医療センター(ニューヨーク州)のPaul Wright氏は述べ、「仮に誰かがアルツハイマー病やパーキンソン病になり、その人が過去に輸血を受けていたとしても、この研究に基づけば、輸血のせいで病気になったのではないと言うことができる」と付け加えている。

Gomolin氏は、これは献血をする人にとってもよいニュースだとの考えを述べている。「(その他の考慮事項について全て対処していれば)アルツハイマー病やパーキンソン病の患者から献血の資格を奪う必要はない」と、同氏は指摘している。この研究は、「Annals of Internal Medicine」オンライン版に6月27日掲載された。(HealthDay News 2016年6月27日)

▼外部リンク
Donated Blood Won’t Transmit Alzheimer’s, Parkinson’s Disease

HealthDay
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