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ZEPATIERの有効性と安全性、ソホスブビルとpegIFN/RBV併用治療と比較-米メルク

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2016年04月27日 PM01:00

elbasvirとgrazoprevirを組み合わせた固定用量配合剤

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は4月14日、未治療またはペグインターフェロンとリバビリン(pegIFN/RBV)による治療歴のあるC型肝炎ウイルス(HCV)ジェノタイプ(GT)1、4型慢性感染を有する患者に対するZEPATIER(TM)(elbasvir/grazoprevir)50mg/100mgの有効性および安全性を、ソホスブビル400mgとpegIFN/RBVの併用治療と比較評価した第3相非盲検直接比較試験C-EDGE Head-to-Headの結果を発表した。

今回のC-EDGE Head-to-Head試験は、欧州連合、ノルウェー、トルコの複数施設で実施された非盲検ランダム化並行群間比較第3相試験。ZEPATIERを12週間投与した場合と、ソホスブビルとpegIFN/RBVを12週間併用した場合の効果と安全性を比較したもの。

ZEPATIERはHCV NS5A阻害剤のelbasvirと、HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤のgrazoprevirを組み合わせた固定用量配合剤。HCV GT1または4型の慢性感染を有する成人患者に対し、RBVと併用または非併用で使用される。米国では、2016年1月28日に米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けている。

12週間後のSVR12、ZEPATIERTM投与患者では99%

この試験では、事前に設定した解析においてZEPATIERがソホスブビルとpegIFN/RBVの併用治療に対して優れた有効性および安全性を示した。最大の解析対象集団(FAS、n=255)においては、有効性の評価項目である投与終了12週間後のウイルス学的著効(SVR12)は、ZEPATIERTMを12週間投与した患者では99%(128/129)、ソホスブビルとpegIFN/RBVを12週間投与した患者では90%(114/126)だったという。

主要安全性解析では、ZEPATIER群とソホスブビルおよびpegIFN/RBV併用療法群における特に関連している有害事象(Tier 1 AE)の発現率を比較。そのほかの有害事象(Tier 2 AE)についても検討した。その結果、pegIFNやRBV投与時によく見られるヘモグロビンの低下や好中球数の減少のような血液学的副作用などを含むTier 1 AEの発現率は、ソホスブビルおよびpegIFN/RBV治療群に比べZEPATIER治療群の方が低い結果になったという。

なお、elbasvir/grazoprevir(MK-8742/MK-5172)は、日本では2016年3月11日に、経口C型慢性肝炎治療薬「」および「グラゾプレビル水和物」として製造販売承認申請を行い、4月1日には厚生労働省より優先審査に指定されている。(横山香織)

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