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3件の病院システムが患者安全運動財団より5つ星病院ランクを獲得

2019年09月20日 PM07:18
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米カリフォルニア州アーバイン

(ビジネスワイヤ) — 患者安全運動財団(PSMF)は、世界患者安全デーの初日に、証拠に基づくPSMFの「実施可能な患者安全ソリューション」(APSS)18項目に沿った誓約の取り組みに対し、ディグニティー・ヘルス、メドスター・ヘルス、UPMCに5つ星病院ランクを授与したことを発表します。APSSには、予防可能な死亡を病院が根絶することに役立つようにデザインされたソリューションが含まれます。予防可能な死亡は、死亡の主因として米国で第3位を占めています。

PSMFの最高経営責任者(CEO)であるデビッド・メイヤー医師は、次のように述べています。「米国で20万人以上、世界中で480万人以上の患者が病院における予防可能な過誤が原因で死亡しています。これらの数字は単純に受け入れられないだけでなく、想像もできないものです。当財団の5つ星病院ランクは、予防可能な死亡の根絶を達成するためにこれらの組織が行った誓約を表彰するものです。これら主導的組織が示したリーダーシップは、他の組織が患者ケアにおける最優良事例を実施する際に従うことができるモデルとなります。」

ディグニティー・ヘルスは、39軒の病院を擁するカリフォルニア最大の病院プロバイダーで、新設のコモンスピリット・ヘルスの一部を構成します。コモンスピリット・ヘルスは、あらゆる人々の健康増進に専念するカトリック系の非営利医療システムです。コモンスピリットを構成するディグニティー・ヘルスは一貫して、手の届く料金で思いやりを込めて提供する卓越した医療の象徴となっています。

コモンスピリット・ヘルスの最高医学責任者(CMO)を務めるロバート・ウィーブ氏(MD)は、次のように述べています。「ディグニティー・ヘルスが患者安全と臨床転帰の向上に努めてきた理由は、何が問題であるか、すなわちこれらの努力が、ケアを求めて私たちを訪ねてくる人々にとって決定的に重要であることを私たちが知っているからです。当組織や他の医療システムは、予防可能な死亡の根絶に向けて懸命に努力していますが、APSSや他の多くのイニシアチブを実践するのはそのためです。」

ディグニティー・ヘルスは、PSMFの目標に沿って下記を実現しました。

  • 敗血症バンドルの採用・順守率を改善して敗血症による死亡を減らしました。
  • 低リスク出産での不要な帝王切開を減らしました。
  • 低血糖イベントを減らしました。
  • 院内感染を減らしました。
  • オピオイド誘発性呼吸抑制を減らしました。
  • ディグニティー・ヘルスのすべての病院・外来環境でCANDORをほぼ完全に導入しました。

ボルチモアとワシントンDCに10軒の地域病院を擁するメドスター・ヘルスは、安全の文化、転倒とその予防、患者と家族のエンゲージメント、患者安全の教育、敗血症の早期発見の各分野でAPSSを発展させた役割に対して5つ星病院ランクを授与されました。

メドスター・ヘルスは、PSMFのAPSSに沿った患者安全改善活動を開始して以来、下記を実現しました。

  • 患者安全を脅かす重大事故の発生回数を減らしました。
  • 医療関連感染の発生回数を減らしました。
  • イベントのフロントライン報告の件数が増え内容が改善されました。
  • 安全を脅かす重大事故に伴うケアのコストを削減しました。
  • 敗血症の早期発見・治療を改善しました。

メドスター・ヘルスのメディカルアフェアーズ担当エグゼクティブバイスプレジデント兼最高医学責任者(CMO)のスティーブン・R・T・エバンズ氏は、次のように述べています。「当組織は常に患者安全と臨床転帰の改善法を探っており、これらの方法を世界中の他の医療システムに広めることを追求しています。当組織は、患者安全運動財団と、病院における予防可能な死亡の根絶という同財団の使命の下に提携できることを誇りに思います。あらゆる医療システムが、APSSの共有型学習モデルを通じ、情報から行動へとつなげることができます。」

米国最大級の総合保険者/医療提供者システムであるUPMCは、40軒以上の病院と700軒以上の診療所や外来治療施設を擁しています。UPMCは、責任の所在が明らかで、コスト効果があり、患者を中心に据えたケアの新しいモデルを開発しました。こうした着眼はPSMFのAPSSと完全に整合しており、その目標はすべての患者に適切なケアを、適切な方法で、適切なタイミングで提供することです。

UPMCの最高品質責任者(CQO)であるTami Minnier氏は、次のように述べています。「当組織の使命は、質が高く安全で思いやりのある患者体験を一貫して提供することです。当組織は、教育、最優良事例、リーダーシップ育成、革新を通じて質と安全を継続的に改善する取り組みをけん引すべく懸命に努力しています。」

このようなアプローチは、中心ライン関連血流感染およびクロストリジウム・ディフィシル感染の低減、敗血症関連死の9パーセントの低減、システム全体における手指衛生順守率の30パーセント近い上昇、証拠に基づかない輸血を削減した結果としての血液製品廃棄量の29パーセント削減を含め、医療システムにおける質と安全の大幅な改善をもたらしました。

PSMF創設者のジョー・キアニ会長は、次のように述べています。「CHOC、ホスピタル・エスパニョール、パリッシュ・メディカル、UCIに加え、ディグニティー・ヘルス、メドスター・ヘルス、UPMCの各医療システムが『実施可能な患者安全ソリューション』の全項目を導入する初の組織となったことは、当財団にとって大きな喜びです。人間は過ちを犯すものですが、証拠に基づくこれらのプロセスは、人為的過誤が致命的となるのを防ぐことができます。」

患者安全運動財団のワークグループが開発した「実施可能な患者安全ソリューション」は、46カ国の4600軒以上の病院が導入しています。行動誓約や患者安全運動の詳細情報については、patientsafetymovement.orgをご覧ください。

患者安全運動財団について

米国の病院では毎年20万人以上が無用な死を遂げています。世界では480万人の命が同様に失われています。患者安全運動財団(PSMF)は国際的非営利団体として、病院における予防可能な死亡を根絶するための無料ツールを提供しています。患者安全運動財団は、これら予防可能な死亡をゼロまで減らすべく、マシモ医療倫理・革新・競争財団の支援により設立されました。患者安全を改善するには、患者、医療提供者、医療技術企業、政府、雇用主、民間保険組織を含むすべての関係者の協働努力が必要です。PSMFの世界患者安全・科学・技術サミットは、世界最高の良心を呼び集めて、示唆に富む議論や現状打破に挑戦する新しいアイデアを交わします。当財団の「実施可能な患者安全ソリューション」(APSS)は、証拠に基づくプロセスによって病院による過誤の根絶に役立ちます。当財団の「オープンデータ誓約」は、医療技術企業に対して各社製品が生み出すデータの公表を促すものです。patientsafetymovement.orgをご覧ください。

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