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Certara社がVirtual Twin™テクノロジーのPoCを発表

2018年03月06日 AM08:00
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ニュージャージー州プリンストン

(ビジネスワイヤ) — モデルを活かした医薬品開発とレギュラトリー・サイエンスの分野で世界をリードするCertara®社は、Virtual Twin™テクノロジーのProof of Concept(PoC)を示す2本の論文を発表したことを本日公表いたしました。

「当社のVirtual Twinテクノロジーは、様々な用量、投与スケジュール、およびその組合せの影響を、まず個々の患者のin silicoでの「virtual twin」を用いて評価することにより、患者にとって最適な医薬品の用法・用量 ‐ すなわち、治療のベネフィットの最大化と副作用の最小化を両立する用法・用量 ‐ を臨床医が予測することを可能にします」と当社のCSO(最高科学責任者)であるProf. Amin Rostami, PharmD, PhD, FCPは述べています。

「現在の医薬品開発パラダイムでは、ある患者に発生し得る併存症について、考えられうる全ての組み合わせを研究することはできません。ここにこそVirtual Twinの優れた点があります。Virtual Twinでは、対象患者やその病態、さらにその患者に特定の医薬品が与える影響を医薬品添付文書に記載される平均的な患者集団と同一ではない、固有な影響を仮定してモデル化することを可能にします」とProf. Rostamiは述べています。

当社のVirtual Twinテクノロジーは、医薬品の体内動態、ひいては医薬品の作用に影響を与える様々な患者属性を再現することで、対象患者のコンピューターシミュレーションモデルを作成します。これらの属性には、患者の年齢、体重、身長、性別、人種、ならびに薬物代謝酵素および薬物トランスポーターの遺伝的特徴が含まれます。Virtual Twinモデルはまた、その患者の現在の用法・用量、食事の状況、さらに特定の薬物代謝酵素やトランスポーターの活性に影響を与える併存症や併用薬、および臓器機能レベルも考慮することができます。

これらのシミュレーションでは、膨大な数の薬物治療シナリオをカバーするため、検証されていない因子の組み合わせが含まれている可能性があります。そのため、ある患者に対してすべての基礎疾患の組合せを考慮した上で最適な用量を決めようとする場合に、従来の知見との乖離が生じる場合が想定されます。このため、今回発表されたVirtual Twinテクノロジーの適用事例が広範な領域に及ぶことは驚くべきことではありません。

最初の事例では、当社CSC(Certara Strategic Consulting)部門の臨床薬理学者Tom Polasek, MD, PhDは、British Journal of Clinical Pharmacology1において発表した論文の中で、研究チームが当社のSimcyp® Simulatorをどのように使って「virtual twin」を作成し、個々の患者のオランザピン曝露量を推定したかを述べています。彼らは、生理学的薬物動態モデリング&シミュレーション(PBPK M&S)の技術を活用することで、モデルを活かした精密な医薬品治療を実現しました。なお、オランザピンは統合失調症と双極性障害の治療に用いられる抗精神病薬です。

Dr. Polasekの研究チームは、まず、PK試験と薬物治療モニタリングのデータを基に、オランザピンのPBPKモデルの適格性を評価しました。その後、彼らはSimcyp Simulatorの健康被験者集団のデータベースを用いて14名の患者の「virtual twin」を生成しました。単回投与試験を実施し、virtual twinにおいて予測されたオランザピンの全身曝露量を、対応する患者の薬物濃度の実測値と比較しました。また、これらの予測曝露量に従って、オランザピンの用量調整の後に観測され得る曝露量の変動における減少の程度を算出しました。

その結果、当社のVirtual Twinテクノロジーは、単回投与試験の患者におけるオランザピンのPKパラメータを正確に予測することに成功しました。検証に使用した患者集団は、健康な白人、健康な中国人、および高齢の白人患者の特性を反映していました。さらに、PBPK M&Sに基づいて設定された用量調整によるオランザピン曝露量の変動を算出したところ、変動は固定用量時の2分の1に減少しました。

次に公表された事例では、医薬品の心臓安全性評価の領域にVirtual Twinテクノロジーを適用することで、高リスクが懸念される患者を識別しました。

当社モデリング&シミュレーショングループの主任研究者であるNikunjkumar Patelとそのチームは、様々な臨床状態における実際の患者に対する「virtual twin」を生成し、シタロプラムの心毒性事象発現の予測に有用なin silicoの定量的システム毒性学(QST)モデルを開発しました2。シタロプラムは広く処方されている抗うつ薬で、高用量では心毒性に関連することが報告されています。

AAPS Journal2に発表された彼らのQSTモデルは、in vitroでの心臓のイオンチャネル電流阻害データと、当社のヒト心臓電気生理学の生物物理学的モデルを組み合わせています。このモデルは、シタロプラムと特に高い電気生理学的活性を有する一次および二次代謝物(デスメチルシタロプラムおよびジデスメチルシタロプラム)の作用、複数のイオン電流(IKr、IKs、ICaL)の阻害、ならびに血漿中の遊離シタロプラムを考慮しています。

このモデルの予測性能は、治療用量とそれを上回る用量で曝露された3例の臨床例を用いて確認されました。その結果、適切な薬物パラメータとシステムパラメータを設定することで、QSTモデルによって非臨床の心臓安全性評価結果と臨床の毒性評価結果のギャップを埋めることが可能になることが報告されました。

当社のVirtual Twinテクノロジーは、「平均的」とはみなせない患者の部分集団における薬物の挙動を正確に予測する性能を有しています。これにより、個々の患者に対する用法・用量を、心毒性などの安全性の問題を考慮に入れながら最適化することができます。本テクノロジーを通して医薬品開発中に検証され医薬品添付文書に記載された層別化した患者集団に関する記載内容を超える情報が提供されます。

詳細のご興味のある方は、3月8日午前9時(米国東部夏時間)に開催される、Dr. Polasekによる1時間のオンラインセミナー「Virtual Twinテクノロジーを用いた個々の患者の薬物曝露量の予測」にご参加下さい。

この無料イベントには以下のウェブサイトから登録していただけます:https://www.certara.com/webinars/using-virtual-twin-technology-to-predict-drug-exposure-in-individual-patients/?ap%5B0%5D=PBPK

参考資料

  1. Polasek TM, Tucker GT, Sorich MJ, Wiese MD, Mohan T, Rostami-Hodjegan A, Korprasertthaworn P, Perera V, Rowland A. Prediction of olanzapine exposure in individual patients using physiologically based pharmacokinetic modelling and simulation. Br J Clin Pharmacol. 2017 Nov 30. doi: 10.1111/bcp.13480.
  2. Patel, N., Wiśniowska, B., Jamei, M., Polak, S. Real Patient and its Virtual Twin: Application of Quantitative Systems Toxicology Modelling in the Cardiac Safety Assessment of Citalopram. AAPS J (2018) 20: 6. DOI: 10.1208/s12248-017-0155-8. 

Certara社について

Certaraは、医薬品開発の最適化と医療効果の向上を目指し、意思決定支援技術やコンサルティングサービスを提供するリーディングプロバイダーです。医薬品開発からマーケットアクセスまで、優秀なエキスパートによる薬事戦略の提案や最先端モデリング&シミュレーション技術による、医薬品の申請承認取得とコマーシャルサクセスを総合的にサポートします。取引先は全世界に及び製薬企業・ベンチャーキャピタル・アカデミア・規制当局等、クライアント様は数百社に上ります。詳細については、https://jp.certara.com/ をご参照ください。

businesswire.comでソースバージョンを見る:http://www.businesswire.com/news/home/20180305006251/ja/

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