医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

Lynparza(オラパリブ) :最新データがプラチナ製剤感受性卵巣がん患者における全生存期間の改善可能性を示す

2016年06月09日 PM04:10
このエントリーをはてなブックマークに追加


 

英ケンブリッジ

アストラゼネカは本日、Study19の第3回中間解析として、プラチナ製剤ベースの化学療法後にLynparza(オラパリブ)維持療法で治療を受けた卵巣がん患者における全生存期間(OS)の改善を示す結果を発表しました。これは本試験における副次的評価項目となります。これらの結果は、プラセボと比較して主要評価項目の無憎悪生存期間(PFS)がオラパリブで改善するという既報のベネフィットを支持するものです。

プラセボと比較しての死亡リスクが27%低減することが試験の全患者集団で見られ(HR 0·73,95%信頼性区間0·55–0·96, 名目p値=0.02483; OS中央値 29·8カ月対27·8 カ月)、BRCA1/2変異(BRCAm)を有する患者でプラセボと比較しての死亡リスクの低減が38%とより顕著となっています(HR 0·62, 95%信頼性区間0·41–0·94, 名目p値=0.02480; 34·9 カ月対30·2 カ月)1。今回は生存期間の第3回解析であり、名目p値は統計的有意性の基準を満たしておらず、従ってOSで観察された治療効果は記述的と見なすことしかできません。数多くの患者が一貫してオラパリブ維持療法からベネフィットを得ており、オラパリブの投与を受けているBRCAm患者の15%が5年以上の治療を受けています2

キャンサー・リサーチUK & UCLがん臨床試験センター所長でStudy 19筆頭著者のジョナサン・レダーマン氏は、次のように述べています。「これらの結果は非常に励みになります。このデータは、一部の卵巣がん患者はこの治療で5年以上にわたってベネフィットを受けており、治療選択肢が限られている患者にとって意義があることを示しています。」

Study 19の最新情報は本日、シカゴで開催中の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されたもので、5年以上の全フォローアップ後に前回解析からさらに3年のフォローアップを受けたデータ成熟度77%に基づいています。Study 19のOSの中間解析2件は、全患者集団においてデータ成熟度38%(HR 0·94, 95%信頼性区間0·63–1·39, p=0·75)とデータ成熟度58%(HR 0·88, 95%信頼性区間0·64–1·21, p=0·44)で実施済みです2,3

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohen、次のように述べています。「これらの結果はオラパリブの作用機序とDNA損傷反応(DDR)経路を標的とすることの潜在的意義を証明しており、多様ながんにおいてDDR標的治療薬の可能性を徹底的に追求することに真摯な努力を傾ける当社の取り組みを深めるものです。」

本試験の主要評価項目としての無憎悪生存期間(PFS)はプラセボと比較して統計的に有意差を示し(HR 0·35, 95%信頼性区間0·25–0·49, p<0.0001)、BRCAmサブグループで最大の効果が観察されていますが(HR 0·18, 95%信頼性区間0·10–0·31, p<0.0001)、今回の最新情報は既報のこれら結果を支持するものです2。1つ目の後続治療または死亡までの時間(TFST)(HR 0·32, 95%信頼性区間0·22-0·48, p<0.00001)および2つ目の後続治療または死亡までの時間(TSST)(HR 0·41, 95%信頼性区間0·28-0·62, p<0.00001)の有意な改善もプラセボと比較してオラパリブ維持療法で観察され、TFTS およびTSSTについての既報データと一致しています2

前回の安全性解析から治療を継続している患者において、安全性プロファイルに変化はなく、新たな安全性シグナルも報告されませんでした。重篤な有害事象はオラパリブ群の患者136人中25人(18%)、プラセボ群の患者128人中11人(9%)で報告されています。重篤な有害事象として最も頻度が高かったのは、小腸閉塞(オラパリブ群で患者2人[1%]、プラセボ群で患者3人[2%])でした2。2年以上の治療を受けた患者で最も頻度が高かった有害事象は、吐き気(オラパリブ群で患者24人[75%]、プラセボ群で患者2人[40%])、疲労(18人[56%] 対2人[40%])、便秘(12人[38%]対1人[20%)、嘔吐(12人[38%]対0人)でした。長期安全性に関するこれらの結果は、Study 19およびその他のオラパリブ単剤療法の臨床研究の既報データと一致しています。

Lynparza(オラパリブ)はアストラゼネカががん細胞のDNA損傷反応(DDR)メカニズムを標的に開発している業界トップクラスの治療薬候補ラインの基盤です。DDRはDNA損傷の日々の影響を最小化する細胞経路ネットワークを指す用語です。現在、多くのがんでDDR経路に欠損のあることが判明しており、残存DDR経路に依存性を示し、従って残存DDR経路の阻害に高い感受性を示します。がん細胞を特異的に死滅させるようDDR欠損を標的化しながら、正常細胞に対する影響を最小化することは、多様ながんにおいて生存率を改善し得る治療薬として、化学療法より選択性と忍容性を改善する可能性を持っています。アストラゼネカはDDRシステムの分子経路を標的にする包括的パイプラインを開発しています。BRCAm卵巣がん患者でオラパリブを検討する第III相臨床プログラム(SOLO)が現在進行中です。乳がん、膵がん、前立せんがんを対象とする第II /III相臨床研究も現在実施中です4,5,6,7

- 以上-

編集者への注記

Study 19について

Study 19は第II 相ランダム化二重盲検プラセボ対照国際多施設試験として、16カ国の82施設が参加して、再発高悪性度漿液性卵巣がん患者を対象にオラパリブの効果と安全性をプラセボとの比較で評価したものです。患者は経口オラパリブ維持療法(投与量は400mgを1日2回、アストラゼネカ製カプセル)または相当するプラセボの投与を受けました。毒性が管理可能であるとの前提で、治療は病勢が進行するまで継続しました。主要評価項目は無憎悪生存期間としました。全生存期間、安全性、忍容性、TFST、TSSTも評価しました。

オラパリブについて

Lynparza(オラパリブ)は、革新的なファースト・イン・クラスの経口ポリADP-リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、DDR経路に欠損のある腫瘍に作用して、がん細胞を特異的に死滅させます。オラパリブは、BRCA変異陽性(BRCAm)卵巣がんの治療薬としてEUと米国の規制当局から承認された最初のPARP阻害剤です。

アストラゼネカにおける卵巣がんの取り組み

世界的に、卵巣がんは女性が診断されるがんでは7番目8、女性のがんによる死亡原因では8番目に多くなっています9。BRCA変異を含め、特定の遺伝子異常を持つ女性は、卵巣がんの発症リスクが高まります。アストラゼネカは、あらゆる患者のケア改善に主眼を置きながら、BRCAなど特定の遺伝子変異を持つ患者のための標的治療薬の開発を含め、卵巣がんの研究開発ポートフォリオを一貫して発展させることに真剣な努力を傾けています。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について

アストラゼネカはオンコロジー領域で歴史に深く根差す伝統を誇り、その急成長中の新薬ポートフォリオは患者の生活と当社の将来に変革をもたらし得るものです。当社は2014年から2020年にかけて最低6種類の新薬の発売を予定し、開発段階の低分子・バイオ医薬品の広範なパイプラインを保有しており、肺がん・卵巣がん・乳がん・血液がんに傾注するアストラゼネカの6つの成長基盤の1つとして、「新しいオンコロジー」(New Oncology)を前進させることに真剣な努力を傾けています。当社は中核的能力に加え、血液科領域におけるAcerta Pharmaへの投資で具体的に示されるように、当社戦略の実現を加速する革新的な提携および投資を積極的に追求しています。

アストラゼネカは、腫瘍免疫療法、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復、抗体薬物複合体の4つの科学的基盤の力を活用し、個別化併用療法の開発を支持することで、がん治療のあり方を塗り替えて、将来的に死因としてのがんを撲滅することをビジョンとしています。

アストラゼネカについて

アストラゼネカは、イノベーション指向の世界的バイオ医薬品会社として、主として心血管、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、腫瘍、感染症、神経科学の分野における治療のための処方薬の発見、開発、商業化に傾注しています。アストラゼネカは世界100カ国以上で事業を展開し、その革新的医薬品は世界で数百万人の患者さんに使用されています。詳細情報については、www.astrazeneca.comをご覧ください。

略号:RIA – 呼吸器疾患・炎症・自己免疫疾患、CVMD – 心血管・代謝疾患、ING – 感染症・神経疾患・消化器疾患

References

1 Ledermann J et al. Presented at the American Society of Clinical Oncology Annual Meeting, Chicago; 3-7 June 2016. Abstract available at: http://abstract.asco.org/176/AbstView_176_166142.html Accessed June 2016.

2 Ledermann J, Harter P, Gourley C et al. Olaparib maintenance therapy in patients with platinum-sensitive relapsed serous ovarian cancer: a preplanned retrospective analysis of outcomes by BRCA status in a randomised phase 2 trial. Lancet Oncol 2014;15:852-861.

3 Ledermann J, Harter P, Gourley C et al. Olaparib maintenance therapy in platinum-sensitive relapsed ovarian cancer. N Engl J Med 2012;366:1382-1392.

4 National Institutes of Health. Assessment of the Efficacy and Safety of Olaparib Monotherapy Versus Physicians Choice Chemotherapy in the Treatment of Metastatic Breast Cancer Patients With Germline BRCA1/2 Mutations. (OlympiAD) Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02000622 Last accessed June 2016.

5 National Institutes of Health. Olaparib as Adjuvant Treatment in Patients With Germline BRCA Mutated High Risk HER2 Negative Primary Breast Cancer (OlympiA) Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02032823 Last accessed June 2016.

6 Mateo J et al. DNA-Repair Defects and Olaparib in Metastatic Prostate Cancer. N Engl J Med 2015;373:1697-1708.

7 National Institutes of Health. Efficacy and Safety Study of Olaparib in Combination With Paclitaxel to Treat Advanced Gastric Cancer. Available at: http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01924533 Last accessed June 2016.

8 Cancer Research UK. Ovarian cancer incidence statistics. Available at: http://www.cancerresearchuk.org/cancer-info/cancerstats/types/ovary/incidence/uk-ovarian-cancer-incidence-statistics. Last accessed June 2016.

9 Cancer Research UK. Ovarian cancer mortality statistics. Available at: http://www.cancerresearchuk.org/cancer-info/cancerstats/types/ovary/mortality/ Last accessed June 2016.

businesswire.comのソースバージョン: http://www.businesswire.com/news/home/20160605005076/en/

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

businesswire.comでソースバージョンを見る:http://www.businesswire.com/news/home/20160609005452/ja/

CONTACT

Media Enquiries
Neil Burrows, UK/Global
+44 7842 350541
または
Karen
Birmingham, UK/Global
+44 7818 524012
または
Michele
Meixell, US
+1 302 885 2677
または
Investor Enquiries
UK
Thomas
Kudsk Larsen
+44 7818 524185
または
Nick Stone, CVMD, RIA
+44
7717 618834
または
Henry Wheeler, Oncology
+44 7788 354619
または
Craig
Marks, Finance
+44 7881 615764
または
Christer Gruvris, ING,
Consensus Forecasts
+44 7827 836825
または
US
Lindsey
Trickett, Oncology, ING
+1 240 543 7970
または
Mitch Chan,
Oncology
+1 240 477 3771
または
Dial / Toll-Free
+1 866
381 7277

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
 

同じカテゴリーの記事 

  • Quidel Receives PMDA Approval for Its Point-of-Care Sofia® Influenza A+B Assay
  • ドンペが中等度および重度の成人神経栄養性角膜炎患者の治療薬としてのOxervate®(Cenegermin点眼薬)に対するCHMPの肯定的意見を欧州で受領
  • Takeda Showcases Broadened Oncology Portfolio Through Data Presentations at Upcoming Medical Meetings
  • GORE® EXCLUDER® Iliac Branch Endoprosthesis Approved in Japan
  • LMD的V-Sensor传感器组将在印度用于测量生命体征