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サンバイオ:再生細胞薬SB623の日本における外傷性脳損傷を対象とする臨床試験の許可がおりたことについて

2016年04月06日 PM06:02
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東京

(ビジネスワイヤ) – サンバイオ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:森敬太)は、開発中の再生細胞薬SB623 (以下、本剤)について、2016年3月7日付で独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出した、日本における外傷性脳損傷を対象とした治験届について、審査期間の30日が経過したことにより、日本での臨床試験の実施が可能となりましたので、以下のとおりお知らせします。

日本で実施する臨床試験については、米国ですでに開始している他家由来の再生細胞薬としては世界で初めてとなる外傷性脳損傷を対象とした第2相臨床試験をグローバル治験として実施し、日本からの被験者を組み入れます。米国における第2相臨床試験では、被験者は52人に達する見込みですが、今般、日本からの被験者を組み入れることにより、よりスピーディに臨床試験を進めることができるようになります。

当社のチーフ・メディカル・オフィサーおよび研究部門の責任者であるダミアン・ベイツ(Damien Bates)は以下のように述べています。「サンバイオの開発している再生細胞薬SB623については、慢性期脳梗塞の患者様に対する運動機能の改善効果が確認されており、非臨床データでは外傷性脳損傷への応用の可能性が示唆されています。本試験は、世界で初めてとなる他家由来の再生細胞薬を使ったグローバル治験のフェーズ2として、北米に続き日本での治験実施許可がおりました。本試験により、SB623の外傷性脳損傷を対象とした適応疾患の拡大へ向けさらに前進することができます。」

当社が開発中の再生細胞薬SB623は、健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の間葉系幹細胞であり、神経組織に投与すると、本剤が、脳の神経再生能を引き起こすことにより、損傷した神経細胞の再生を促す効果が期待されます。米国において、慢性期脳梗塞患者(脳梗塞発症後、運動機能障害をきたし、6 か月から5 年を経過している患者)を対象に行われた第1/2a 相臨床試験では、本剤による脳梗塞後の運動機能改善を示唆するデータが確認されており、その結果を受け、2016年12月には、被験者156人を対象とする第2b相臨床試験(二重盲検試験)を開始しました。

外傷性脳損傷については、自動車事故、転倒、労働災害、スポーツでの損傷などによって、極めて多様な原因によって引き起こされ、患者様に生涯にわたる運動障害をもたらす場合があり、根治治療が存在しないアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患の一つです。発生原因こそ異なりますが、慢性期においては、脳梗塞と症状が類似しており、また作用メカニズム、投与方法なども同様であることから、SB623の治療薬として効果の可能性が期待されます。

当社の臨床開発部長兼メディカル・ディレクターである金子健彦は以下のように述べています。「日本においても、SB623が臨床開発の段階へと前進することができたことを大変嬉しく思っております。運動障害に苦しんでおられる患者様のために、一刻も早く貢献できるよう、SB623の臨床開発を進めてまいります。」

日本では2014年11月に薬事法が改正され、従来の医薬品と医療機器に加え、再生医療等製品が新しいカテゴリーとして定義されるとともに、再生医療等製品に関しては、条件および期限付きの早期承認制度がスタートしており、日本が世界でもっとも早く販売承認が下りる国となりました。新制度下ではすでに2014年9月に再生医療等製品として2品目の販売承認が下りており、政府主導による再生医療等製品の産業化が現実となりつつあります。

今般、日本において、外傷性脳損傷を対象とした本剤の臨床試験について、当局への治験届け提出後30日経過したことにより正式に治験実施の許可がおりました。当社では、すでに治験施設の準備等を進めており、2016年中の早期の治験開始を予定しているとともに、世界に先駆けた早期承認制度を最大限活用することで、本剤の日本での早期販売を目指します。

なお、2016年3月31日付リリース「資金の借り入れに関するお知らせ」で発表したとおり、株式会社みずほ銀行とコミットメントラインによる借入れの契約を提携しており、本借入と2015年4月の株式公開による資金調達の一部を、日本における再生細胞薬SB623の慢性期外傷性脳損傷プログラム研究開発費に充当する予定です。

本件による当社連結業績に与える影響については軽微であります。

 

<参考>

資金借入れの概要(2016年3月31日付リリースより)

① 契約締結先

  株式会社みずほ銀行

② 借入限度額

10億円

③ 契約形態

コミットメント期間付タームローン

④ 適用利率

みずほTIBOR+1.2%(年率) (1.3%(平成28年3月31日現在))

⑤ コミットメントフィー

0.1%(年率)

⑥ 契約締結日

平成28年3月31日

⑦ 契約期間

平成28年4月1日~平成37年3月31日

(コミットメント期間:平成28年4月1日~平成33年3月31日)

⑧ 返済方法

 

元金均等返済

(コミットメント期間経過3ヶ月後より、3ヶ月毎に返済(計16回))

(注)コミットメントラインとは、企業と金融機関との間で予め設定した期間・融資限度額の範囲内で、企業の請求に基づき、いつでも融資を実行することを金融機関が確約(コミット)した契約であります。

再生細胞薬について

当社グループが手掛ける再生細胞薬は、病気・事故等で失われた身体機能の自然な再生プロセスを誘引ないし促進させ、運動機能、感覚機能、認知機能を再生させる効能が期待される医薬品です。

サンバイオ株式会社およびSanBio, Inc.(以下「当社グループ」という)について

当社グループは、再生細胞薬の研究、開発、製造及び販売を手掛ける再生細胞事業を展開しています。当社独自の再生細胞薬であるSB623は、米国において、慢性期脳梗塞を対象に2015年12月に第II相試験を、外傷性脳損傷については2015年10月に第II相臨床試験を開始しています。当社グループは、東京を本社とし、米国のサンフランシスコ・ベイエリアには研究開発の主たる拠点を構えています。

businesswire.comでソースバージョンを見る:http://www.businesswire.com/news/home/20160406005557/ja/

CONTACT

本件に関するお問い合わせ先:
サンバイオ株式会社
経営管理部
松岡 弘子
電話:03-6264-3481

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